SS

×××SS_dia(神谷)

diaのカルロスくん。
過去の拍手お礼夢。
先日行われた身体測定の結果が配られ、"体重"と書かれた欄に目をやり思わず深くため息をつく。歩きながら紙を小さく折りたたみ、鞄の中へと仕舞った。
野球部の部室に着くと、部員達の話題は案の定、身体測定の結果でもちきりだった。準備を終え、今日はどの仕事から取り組もうかと考えていた時、名前を呼ばれた。振り返ると、声の主はカルロスで、まだ練習も始まっていないにも関わらず既に上半身は裸だった。脱いだユニフォームは近くのベンチにかけられている。カルロスの上半身裸の姿は見慣れている為、脱ぐの早すぎない? と問うと、だって暑いしよ、と軽い返答だった。

「身体測定の結果、どうだった?」
「それ、女子には禁断の質問だと思うんだけど?」

むすっと頬を膨らませると、お前だから別に良いかと思って、とカルロスは笑う。わたしだから良いとはどういうことかと眉根を寄せると、それでどうだったのかとカルロスは先を促した。顔をしかめつつ、健康そのものだと返す。

「体重は?」
「叩かれたいの?」

まさか、とカルロスは肩をすくめる。マネージャー顔を見て察したのかにやりと口元を緩めた。

「何キロ増えてたんだよ?」

腕を振り上げカルロス目掛けて振り下ろすがあっさりと避けられる。何度か同じことを繰り返し、その間にもカルロスの問いかけは続く。結局は、1キロ太ったわよ!! と半ば怒りつつ答えた。
小言をこぼしながらそっぽ向いたマネージャーの背中をじっとカルロスは見やる。少し考えた素振りをしたが、静かに傍に歩み寄った。気配を感じたのか、ふくれっ面のままカルロスに視線をやるや否や、小さな悲鳴を上げた。
唐突に体がふわりと浮いたかと思うと、カルロスに抱き上げられていた。しかもその抱き方は所謂(いわゆる)お姫様抱っこというもので、咄嗟にカルロスの首に腕をまわししがみついた。

「ちょ、ちょっ!?」

驚きの色を浮かべていると、昨年も同じことをしただろうとカルロスは耳元でささやくように言う。ゆらゆらとゆりかごのように少し揺らされたかと思うと、重さを計っているのか、程なくしてふむと呟いた。

「これくらいがちょうど良いと思うぜ」
「お、女としては! もっとこう、ほっそりとしていて……体重ももっと軽くしたいっていうのが、夢なんだから……」

女の気持ちはわからないとでも言いた気にカルロスは適当に相槌を打つと、ふいと視線をそらしたマネージャーの名前を呼んだ。何よ、と拗ねた色でカルロスに視線を戻した瞬間だった。額に柔らかな感触。しかし、それは触れるなりすぐに離れる。瞬きを繰り返しているマネージャーに、カルロスは色気のある笑顔をした。

「今のままの、ありのままのマネージャーが好きだぜ」

数秒と経たずにぼしゅんっと真っ赤になる。喉の奥でくつくつと笑うと同時に、カルロスはマネージャーを地面に下ろした。じゃあまた後でな、と告げカルロスは去っていく。そんなカルロスの背に瞳をむけ、そっと額に触れてみる。すると、胸は更に大きく高鳴り、頬は湯気が出るのではないかと思うくらいにまで熱く、けれども幸せな気持ちだった。

不器用な愛だけどありったけの
(練習、がんばってね。カルロス)
(title=星屑Splash!)

(2018/04/13/BACK)