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×××SS_fgo(clap log.アーサーオルタ)

fgo アーサーオルタ(捏造)×クリプター夢主のお話。
過去拍手お礼夢。
※第2部メインストーリーネタバレ含みます。夢主は8人目のクリプター設定。また、アーサーオルタは捏造の為、苦手な方はご注意ください。

ふと目が覚めた。今は何時かと、ベッドの頭元においていた腕時計を手に取り眠気眼をこすりつつ時刻を確認した。定例の会議にはまだほんの少し時間がある。寝坊をしたわけではないとぼんやりとした頭で理解し、ほっと安堵をしたと同時に軽くあくびをこぼした。
けれどものんびりとしているわけにはいかない。仕度を済ませて会議に向けての準備をしなくては、と軽く背伸びをし、ベッドから出ようとした時だった。

「どこへ行く?」

声をかけられるや否や腰に腕を回され引き止められた。会議の準備だと伝えるも、引き止めてくる彼――この異聞帯で召喚することに成功したセイバーのサーヴァント、アーサー・ペンドラゴンは軽く鼻を鳴らすも離してはくれない。色素の薄い髪を揺らし、腹部に触れるだけの口付けを落としてくる。
この三ヶ月、アーサーとはマスターとサーヴァントという主従関係を超えた縁を結んでいた。たとえば昨夜も魔力供給とは名前だけの夜を過ごした。その前も、その前々日も――思い出すだけで頬に熱が上っていくのがわかる。
くすぐったいのと恥ずかしいのとが入り混じり、熱くなる顔を背け、今日は本当に大事な会議だからと伝え強引にベッドから出ようとするもアーサーの腕は力強く離してはくれない。

「アーサー、お願い。今回は絶対に遅れてはいけないの。だから――、」

クリプター全員参加する定例会議。8つに分かれた異聞帯各地の状況報告と、そして――突如姿を消したカルデアのことについて。
他のクリプター達がどう思っているのかはしらないが、個人的にカルデアのマスターのことなんて毛ほども興味はない。起きた時に例のマスターの偉業は話しに聞いたが、正直、なんとも感じなかった。自分は不運な目に合ってしまったのだと思っただけだった。そんな自分がクリプターの一員となったのは、ただ"生きている証"がほしかっただけ。だから、皆のように召喚するサーヴァントにこだわりもなかったし、協力してくれるのであれば誰でも良かったのだ。良かったのだけれども――。

「マスター」

アーサーに呼ばれ、視線を戻して首をちょいとかしげる。刹那、唇に触れるだけのキスがふってきた。すぐに離れたかと思うと、息を継ぐ間もなく深い口付けがやってくる。口内に舌が入り、歯列をなぞり、激しく、時に緩やかに啄ばむような接吻を繰り返す。

「はぁ……っ、」

唇が離れるのとあわせて、二人の間に銀色の糸が引く。目の前に居るアーサーに魔力を持っていかれたらしく、更に体が重く感じた。

「アーサー……ッ、」
「今はこれで許そう。だが、会議が終わり次第すぐに戻れ――竜は大喰らいだからな」

腰に回していた腕を放し、行って来いと言わんばかりにアーサーは不敵に微笑んだ。アーサーはまだ眠る気なのか、ベッドから出ようとはしない。この異聞帯は既にアーサーとともに統治をしている。叛乱分子が時折現れるものの、以前に比べれば頻度は少なくなり、この一ヶ月は平穏無事を過ごしていた。
ベッドから出て脱ぎ散らかしていた衣服を身に着けた。もちろん最後に腕時計も巻き時刻を再確認する。ほんの少しだけ余裕もあることだし、強引に奪われた魔力を回復するためにも軽く何かを口にしておこう。
部屋から出ると、ひんやりとした空気が肌を撫でる。窓から覗く風景に目をやり思わず表情は緩む。
眼前に広がるのは豊かな町、そして大きな白い城門。彼の栄光を再び形として成した異聞帯(わたしたちのせかい)。
これは直感だが、おそらく姿を消したカルデアとの決戦は意外と近いかもしれない。もしそうなったら――否、考えるのをよそう。今は前を向いて進むだけだ、彼とともに――。

醒めない夢に溺れる
(これがわたし達の、大切な、愛しい世界――……)

愛子||180507(title=睡郷)

(2018/11/03/BACK)