目が覚めた時は既に朝日が昇っていた。
カーテンから漏れる光が顔に当たり、眩しいので身体を反転させる。
そこには、同じベッドで品田が寝息をたてていた。
この一ヶ月、必死に寝る間も惜しんで働いたのだろう。以前より頬がこけたように感じる。
彼の額に被る前髪を優しく指ですくと、品田は眉間に皺を寄せ、「うーん」と唸る。そんな品田がたまらなく愛おしく感じ、そっと自分の唇を品田の唇に重ねた。
「……っ!?」
途端、品田の手が、なつみの後頭部に伸び、品田の舌が強引になつみの咥内に押し入って来た。
「んんっ……!!」
そのまま、品田が上になり唇を離す。
品田は「ふふん」と笑うと、なつみの耳元に顔を寄せる。
「きのう二回もしたのに、まだヤり足りないの?」
言いながら、何も纏っていないなつみの胸を優しく揉みだす。
「ちょ……違う。もう起きないと……あン」
先端の突起を、親指で刺激すると甘い吐息が漏れた。
「俺はまだ足りてないよ」
言うと、既に固くなった自信をなつみの秘部へあてがうと、ゆっくりと腰を沈める。
「ああっ!!……ん、待って。品田さ……」
「急いでるんでしょ?じゃあ協力してよ」
「も、意地悪っ!!────あっ、はっ、……ああっ!!」
根元まで挿入すると、品田の動きが激しくなる。
「やっあンっ、あっあっ、やっ……はっ、ンン!!」
品田の動きに合わせて、なつみの嬌声が響く。
昨夜、何度か味わった感覚が、また近づいて来た。それを品田に訴える。
「品田さん……!!もう、イキそっ……!!」
「はっ……ん。早いね、イイよ、もっと……激しくしてあげる」
「やああっ!!あっあっ、ああぁぁ────っ!!」
背を仰け反らせ、身体を痙攣させて絶頂を迎えた事を品田に知らせる。
それを確認した品田の腰が大きな動きから、小刻みに変わった。
「はっ、はっ……!!俺もイクっっ……!!」
言うのと同時になつみから引き抜き、白い腹に己の欲をぶちまけた。
品田は荒い息を整えながら、まだ絶頂から解放されていないなつみの身体に覆いかぶさる。
「はぁ、はぁ、ヤバい。俺今、きっと世界一幸せだ……」
言うと、ふたり暫くそうしていた。
「もぅ……シャワー浴びないと……」
ようやく息を整えたなつみは、気だるげに風呂場へと向かう。
もう少し余韻を楽しみたかった品田は、それ少し寂しそうに見送るが、なつみが脱衣所から顔を出し「一緒に浴びる?」誘うと、嬉しそうに目尻を下げてそそくさと脱衣所へと向かった。
リンクスへと向かう道。
品田と二人手を繋いで歩く。
昨日とはうって変り空気が温かい。昨日積もった雪も、今日でそこそこ溶けてしまうのではないだろうか。
「もうすぐ春だね」
「うん」
「もう、私の為に無理しないでね」
「んー……。それは約束できないなあ」
そんな話をしながら歩くのは、何だかくすぐったいような恥ずかしいような……でも、酷く幸せな時間だった。
今日は一日晴れらしい。
葉がすっかり落ちてしまった街路樹越しに、なつみは雲一つない空を見上げた。それを見た品田も空を見上げる。
まるで洗い立てのような朝の空気は、二人を清々しい気分にさせた。
「これから、頑張ろうね。二人で」
「うん」
それまで空を眺めていた品田が、手を離し急に走り出す。
「リンクスまで競争っ!!」
「あ、ちょっとズルいっ!!」
「俺が勝ったら、オムライスセット、大盛りね」
「負けても食べる癖にぃー!!」
二人の楽しそうな笑い声はそれが遠くなるまで、まだ人通りの少ない街路樹に響いていた。
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