5月15日
それからと言うものの毎日そこに彼がいないかとチェックするのが習慣となったそんなある日のこと。
彼の横に見間違えでなければ彼の相方の漣ジュンくんがいる。彼らの存在を確認していつものサラリーマンの前に行こうとするけど今日はいなくて最寄りまで立って登校かとがっくりうなだれていると小声で聞こえてくる彼らの会話。朝の通勤電車というのは静かで聞き耳を立てているわけじゃないのに自然と耳に入ってくる。
「おひぃさんが言ってた駅ついたっすよ。彼女乗りました?」
「乗ったね!」
「どの子っすか」
「あの子だね」
「どこ指指してんすか」
「ほら、あそこの、吊革を持ってるあの子」
「あぁ、赤のリボンの高校生」
「そう、彼女のことだね!」
「あ〜おひぃさんがそう言うのもわかる気がするっすねぇ」
今なんと?赤のリボンの高校生って周りを見渡してみると私しかいないから私!?ってなる。それになんの話してるの?とかそう言うのも?と言う漣ジュンくんの発言も気になる。もしかして本当に話題になってるのが私だったらと思うと恥ずかしくて顔をあげれず、俯いてローファーの爪先をじっと見る。
ああ、もう。学校の最寄り駅までの三駅分、この約13分間が長くてたまらない。いつもこんな長かったっけ。巴日和くんひとりなら観察したりできるけど、明らか二人の視線がこっちに向いている今勉強とかするべきなんだけどそんなことする気分でもないから、結局することがなくて彼らの話に耳を傾けることしか出来ない。会話の内容的にきっと私だし、どうしたらいいか分かんなくてただただ恥ずかしくて頭はパンクする。
うれしいけど恥ずかしい、これ以上話進めないでとか色々考えているとすぐに学校の最寄り駅につく。混雑した電車の降りるドアは今いる所から近いところ方が好まれるので自然に彼らが近くに立っているドアから降りることになる。できるだけ気にしないように下を向いて降りようとした時に2人が頭をぺこっとした気がした。○ ○ ○
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