キッズセット
あるハンバーガー店のキッズセットのおもちゃがほしい私。
でも大人だし、どう見ても小学生以下じゃないから顔面が強い彼氏の創くんにこうしてお願いしている。
「ね〜〜おねがい!!!」
「え!」
「すきなの!お願いだから代わりに買ってきて、!」
「え〜、嫌ですよ〜」
「創くんならいける」
「嫌です、それにぼく身長とか幼稚園児じゃないですからバレちゃいます」
身長くらい創くんの顔面ゴリ押したら行ける気がする。
「大丈夫だって、創くんがおねがいしますってうるうるお願いしたらいけるよ」
今回のおもちゃは私の大好きなジャンルだからどうしても欲しくて諦めきれない。
「今回は諦めてください」
「やだ!!!ほしい!!」
本当に無理ですとよしよしと頭を撫でられて、少し機嫌が良くなったから今日は許す。それにちょっと大人気が無さすぎる。
「また明日考えましょうね」
そう宥められて、今日のところは寝るんだけど、目が覚めたら創くんが隣にいなくて、起きてリビングに向かうもいない。洗濯物干してるかもって外見るけどいない。家のどこにもいなくて、ついに飽きられちゃったか……ってなる。
キッズセットほしいとか幼児すぎるし、自分で買えないからと彼氏にお願いするのも失礼だった気がすると次々と後悔が浮かぶ。廊下でずるずると座り込んで何分か分からないけどいくらか経った時玄関のドアが開いて創くんが帰ってくる。
「ぇ……」
「ただいま帰りました。目が覚めましたか?おはようございます」
「はじめ、くん?」
「廊下に座り込んじゃってどうしたんですか。風邪引きますよ」
創くんに起こされてリビングに行く。
「これ、欲しかったんですよね?」
そう言って、机の上に昨日話してたキッズセットのおもちゃが並ぶ。
「え、買ってきてくれたの……?」
「やっぱりぼくも恥ずかしかったので英智お兄ちゃんにRa*bitsとコラボするという条件でおもちゃをもらってきてもらいました。1人でなんとかできなくて少し恥ずかしいです……」
「ごめんなさ、」
普段から忙しいのに仕事増やしちゃった……と罪悪感が募る。
「そういう時はありがとう、と言ってほしいです」
「創くん、ありがとう」
「どういたしまして」
早速おもちゃを開封する。コンプしていたみたいで、お目当ての商品は手に入った。かわいい、とにやけてると横から「ふふ、」と笑い声が聞こえてくる。
「どうしたの?」
「かわいくて、つい」
そう言う創くんの方が女神で天使でかっこよくて死んじゃう
――――――
2022.10.
back // top