スマホ注意報




「スマホ見せてヨ」

「なんで?」

「興味」

「見せるわけない」


ちょっとばかし、見せたくないことがある。
ロック画面はみららてもいいように猫ちゃんの写真だけど、壁紙は夏目くん。スマホのロックコードは夏目くんの誕生日と、夏目くんが好きすぎることがバレてしまうから見せたくない。
見せたくないということを私の浮気を疑っている夏目くんに言えるわけないからおずおずと自分のスマホを差し出す。


「素直に出して偉いネ」


今から処刑される人の気持ちが分かる。
地獄だ。


「壁紙は猫ちゃン。目くらまし?」

「……」


事実で何も言えない。辛い。


「ロックコードは何」

「0204」

「ボクの誕生日?」

「そうだよ」

「フーン」


スマホのロックを開けて、壁紙を見て絶句する夏目くん。


「だから見ない方がよかったでしょ?」

「エ、なニ。キミかわいすぎなイ?」


夏目くんは可愛いって言ってくれるけど普通に気持ち悪くない?自分が辛くなるだけと見ないようにしていたスマホをちらりと見ると、夏目くんで満ち溢れている写真フォルダが開かれている。


「もうやめて。恥ずかしい……」

「もう少し見ていイ?」


ここまで来たら何されても一緒だからと、意地で「どうぞおすきに!」と言ってしまう。
視界の端に映る私のスマホは、夏目くんの写真1枚1枚を映していて。夏目くんはシュッ、シュッとどんどん次の写真を見ていく。たまにカフェで撮った写真が有るけど、それも夏目くんのアクスタが映り込んでいたりしてもう私死にます状態。

そこで気づく。
私の写真フォルダには手作りのぬいの写真がある。


「ストップ!もうやめよう!ね、?」

「そうだネ。もうやめるヨ。興味とか言って無理やり見てごめんネ」


案外あっさりと裏向きでスマホを返される。よかった、と息をつくのも一瞬で、スマホを表変えし画面を立ち上げると私と手作りぬいと夏目くんの等身大パネルに壁紙が変わっていて息絶えた






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