「だめだ……もう終わった……!!」
目の前に立ちはだかる馬鹿でかいロボットと、周りで個性を使う学生達を横目で見ながら途方に暮れた。
そもそも私なんかがあの、雄英を受けたことが間違いだった!それもこれも同じ学校のもじゃっとした彼が頑張っちゃって、彼が受かるかもしれないなら私も受かるんじゃね?なんてクズな考えを発揮したせいだ。つまりそんなことを思わせた彼が悪いんじゃない?そうなんじゃないの??
私、神崎しいの個性は”吸血鬼”。
とは言っても古来みたいに人の血を吸わないと死ぬとか、日光やニンニク、十字架に弱いなんてことはない。あくまでも”個性”なので、ちょっとトマトジュースを飲んだ方がいいだけだ。
人間の血を飲んだ方が力が出るのは本当だけど、昔一度飲まされた血がクソみたいにまずかったから、できればもう飲みたくない。
「ひえええええ!!殴れば勝てるけど殴った手が痛い!!!親父にもぶたれたことないのに!!!!」
トマトジュースを飲んだしいちゃんは強いんだよ。だからグーパンでロボットは倒せるけど、さすがにこれ鉄の塊だから殴れば痛いよね!?当たり前だよ!!私も人体に影響のない遠距離攻撃のできる個性がよかったよお……。
この個性はひいじいちゃんの個性で、なんで今更でてきちゃったんだお前……みたいな顔が隠しきれなかったそうだ。(親談)
ひたすら痛みに耐えながら、ひたすらロボットを殴り続け、早く終われと祈り続けた。
拳が血みどろになってきた頃、ようやく終わりなのか0ポイントとかいうクソの役にも立たないような一番でかい木偶の坊くんがギギギと嫌な音を立てた。こいつまさか倒れたりしないよね?どんだけはた迷惑なの?危ないよ?えっ嘘でしょウソウソウソ!?!?!?