1.魅力を感じたあの瞬間
魅了されたのだ。
彼らの努力に。悔しみに。笑顔に。
私の人生が変わったように…
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私、永沼七星は、運動もできないし、勉強もそこそこ。中学でも高校でも部活は入ってないし、高校1年生の今では日々学校とアルバイトの両立をしている。
これといった好きなものも無かった。強いて言うなら写真を撮るのは好きだけどね。
同じクラスのつぐみちゃんと私は仲が良い。つぐみちゃんは中学までテニス部で活躍してたらしく、高校からは男子ソフトテニス部のマネージャーをやっている。
部活は既に3年生は引退しているらしいが、二人いる中の片方のマネージャーの先輩が1月まで部活に残ってるとの話を聞いた。他にもつぐみちゃんからは部活の話を聞く。…うちに、自然と興味を持ってたのかもしれない。
時は遡って夏の話だ。
夏休み真っ最中の8月に、つぐみちゃんと遊ぶ約束があった。ところが前日の夕方に電話が来た。
「3年の先輩ペアが大会で勝ち残ってるから、見に行きたい」とのことだった。
大事な県大会があり、そこで3年生が引退らしい。まあ、しょうがないか、なんて思ってた。
「遊ぶ約束どうする?」
「つぐみちゃん1人で行くの?」
「一応そのつもりだけど七星ちゃんさえ良ければ一緒にでも…」
「いいよ全然、その後遊ぼ!」
って感じで、行くことになった。
まあ、スポーツなんて分からないし、テニスは小学校の時にテニスをやっていた友達と遊んだ時に少し教えて貰った程度だ。
次の日、つぐみちゃんと一緒に大会がやっているテニスコートに向かう。ちなみに県大会とはいえ、今年は市内でやっているとのこと。通っている西星高校からはすぐ近く。
話を聞くと今日は、10月に行われる国体の県予選会とのこと。西星高校のソフトテニス部も強いらしいが、県には他に2校の強豪校がいて、中々勝ち進むのが難しいとのこと。そのうちの3年の先輩が、昨日のトーナメントリーグを勝ち進んで、決勝リーグに進むことができたらしい。この大会で決勝リーグに進むのは西星では中々ないことらしい。それでつぐみちゃんがどうしても行きたかった、とのこと。
「あそこだ!もう始まってるしー、」
試合がやっているコートに向かうと、近くには西星のソフトテニス部であろう人集りがいた。
「手前が西星の3年の先輩。で今の相手は星の里高校の3年ペアで、つい二週間前にあったインターハイにも出場しているペアなんだ。」
と教えてくれる。
「やっぱり詳しいねつぐみちゃん」
「長年やってたからね。ほら、見て!」
とても、かっこいい、素敵、
この日、このスポーツに魅了された日だった。
「あ*!薫先輩も悠斗先輩も最後までかっこよかったー!負けちゃったけど!」
とつぐみちゃんが言う。
「3年の先輩なんだっけ?」
と聞くと
「そう!南田藤木ペア… この1年間活躍してきたペアの1つ。てか薫先輩は七星ちゃんと同じ中学なはずだよ?」
うん、それは知っている。南田先輩…中学の時も活躍してたとは聞く。でも、でも…
めちゃくちゃかっこよかったなぁ…。
ペアの悠斗先輩だっけ?普通科で見たことある顔だ。あの二人のナイスコンビな感じがすごいカッコよくて好きだ。
他の高校もすごかった。全国大会も経験のある人ばかりらしく、つぐみちゃんも生でプレーを見れて興奮していた。
「つぐみちゃん。」
「どうした?」
「ソフトテニスのこともっと聞きたい」
突然の私の発言にびっくりしているつぐみちゃん。
「え?いいの?今まででも結構言ってきたほうだけどいいの?全然語るよ?っていうか七星ちゃんも興味持った?やったねー!」
1人で喜んでいるつぐみちゃん。
その日のつぐみちゃんとの遊びは、ほとんどテニスのことを聞いて終わった。 西星高校のこと、地区のこと、 そして県のこと。一気に頭に入れるの大変だったけど、とても興味を持つ内容だった。
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