部活後の寄り道




5月の部活終わり、たまたま駐輪場に居合わせた5人が意気投合し、近くの焼肉屋へ向かったそうだ。


歩夢「部活帰りに焼肉とか憧れだったわー。」
道哉「それなー、なんか特別感」
玲一「その特別感が後に当たり前になるから気を付けな」

部活帰りに寄り道、ということに興奮してる1年生ズ。誰もが最初はみんなこうだった。

柊弥「みんな最初はこうだから。後から家で飯食べなくなるよー」
哉斗「それは気をつけないと…」
道哉「不健康になっちゃう!」
柊弥「お前ら健康とか気にする奴だったか?」
道哉「いいえ、全然」
柊弥「だろうな」


テニスコートの周りには飲食店が揃っている。こりゃ、誘惑に負けるソフトテニス部員達だ。


新一年生、千葉哉斗と三原歩夢は南聖中。玲一の後輩だ。そして竹原道哉は星華中。柊弥の後輩だ。



歩夢「てか西星のソフトテニス部ってリア充多くないっすか?!」
柊弥「それなー。ほんとにそれなー」
玲一「柊弥もリア充してた時があった」
道哉「中学の時もリア充してましたよね」
柊弥「それは今ではなく過去の話だ。玲一だって絶賛片想い中」
玲一「言うなし」

柊弥は好きな人すらいないが、玲一は好きな人はいる。それも、七星のことだ。

哉斗「え、誰のことですか?俺知ってる人っすか?」
玲一「うんテニス部ほぼみんな話したことある」
歩夢「七星先輩とか?」
玲一「当たるのはやー」
歩夢「あ、まさかのビンゴ」
哉斗「え、部長もたしか七星先輩のこと…」
柊弥「そうだよ面白いよね」

川岸先輩が七星のこと好きなのは部員ほぼみんな知ってることだが、1年生も知ってるようだ。


道哉「恋愛かー。」
柊弥「まだ恋したことないの?」
道哉「してないですよー。」
歩夢「哉斗は最近まで彼女いたよね」
哉斗「おい」
歩夢「しかも結構続いてたしね」
玲一「それやっぱ本当だったの?」
哉斗「本当ですよ!」

柊弥「え、何気になる」
歩夢「しかも年上の人ですよ」
玲一「噂には聞いてたけど本当に付き合ってたんだ…千葉と悠乃」
哉斗「俺が中2の時に色々あって出会いまして。」

ちなみに哉斗の元カノは現在は東商の2年生。高校では続けてないが、中学はバスケ部だった女の子だ。

道哉「千葉が彼女いるとことか想像つかな…」
柊弥「めちゃくちゃ分かる」
歩夢「俺も最初は驚きすぎて発狂しました。あと俺もまだ彼女できたことないのに」
哉斗「歩夢彼女作んないの?」
歩夢「本当にこれしか言ってこないの腹立ちません?」
玲一「今は非リアなのにな」
哉斗「さーせん…」


考えてみれば、かつての先輩方は中学時代から恋愛経験のある先輩が多かった。特に今の3年生と、その1つ上、そのまた上の先輩も。


歩夢「でもまあ、こう見えて哉斗も南聖の男子ですから。」
道哉「意味合いが通じたOK」
哉斗「とりあえず一通りは経験しましたわ。」
柊弥「俺でさえ高校上がってからなのに」
道哉「この中で1番大人なんだね千葉」

この中で最後まで経験ある人は哉斗と柊弥意外誰もいなかったりする。でも柊弥も1回だけだ。


玲一「てか俺が詳しく聞きたいんだけどその話、俺何も知らねえし」
哉斗「確かに先輩卒業するぐらいからの話ですからね」
道哉「俺も聞きたい」
哉斗「道哉と柊弥先輩は特別ですよ!!」
柊弥「よっし!」

哉斗自身もこの話はあまり人にしたことがないようだ。

哉斗「歩夢の知り合いの先輩だったんですけど、というか歩夢がいたから知り合ったんですけどね」
歩夢「俺の姉ちゃんと仲の良い後輩が悠乃先輩で。たまたま俺の家で出会してたというか…」

歩夢の姉ちゃんは悠乃より1つ上の現在高校3年生だが、小学生の時から仲良く、中学も誘われてバスケ部に入ったとのこと。


玲一「かなりの偶然だね、なんか」
歩夢「あの時俺が家に哉斗呼んでなかったら…」
哉斗「たしかに。でも別れたの3月なんですけどね。喧嘩してそのまま振られましたわ。」
柊弥「お前、今でもその人好きとか言う?」
歩夢「え?まじ?」
哉斗「…柊弥先輩察し早すぎ」
柊弥「これでも永井先輩には負ける」
哉斗「未練タラタラボーイですよ。俺は。」


どうやら本当に未練ありすぎるみたいだ。連絡先も全部消されたし、連絡のしようもないみたいで。

道哉「でもここで終わっちゃ勿体無いよなぁ…」
哉斗「漫画見たく奇跡的に再会して付き合うもかあればいいのになーー」
柊弥「願ってる暇あったら行動に移せ」
玲一「確かにな。」
哉斗「連絡先全部ブロックされてるのに?」
歩夢「安心しろ。俺に任せな。姉ちゃんこういうの上手いから」


どうやら哉斗くんの恋が再スタートの予感だ。きっと。




道哉「俺は恋とかしたことないからこういう話乗れないなーって合宿の時から思ってますよ」
柊弥「確かに恋バナ1つはないと」
玲一「恋愛経験ゼロでもちゃんと話に参加してる奴いるけどな、花田陽介って奴」
歩夢「あ、たしかに…」
哉斗「陽介先輩って本当に恋愛経験ないんです?」

道哉「中学の時、高校で彼女作る!ってでかい声で宣言してたのにあの先輩……」
柊弥「いやほんとにな」

本人いないところで酷い言われようですよ陽介くん。


歩夢「でも陽介先輩って結構親しい女の子いません?」
柊弥「あいつ、クラスの女子とは結構親しげに話すけどね、そこまでって感じ。」
玲一「陽介あいつも近くの女子ほどどうでもいいって思ってるとこあるからね」
柊弥「そう。それ!」
道哉「そりゃ知らない間に損してる…」

これは本人に頑張ってください、としか言いようがない。




歩夢「実際この部活リア充何人います?」
玲一「2年生は泰聖と大雅と…あと宏斗もか」
柊弥「大雅は入学する前から彼女いる。泰聖は半年前からで、宏斗は3月かな」
道哉「長島先輩の彼女さんって華月先輩のお姉さんでしたっけ」
柊弥「そうそう!ラブラブだよー」
歩夢「話振ったら惚気出しますしねあの先輩」
哉斗「本当に幸せそうで…」

玲一「3年生もリア充増えたけどね。だいぶ。」
柊弥「北戸先輩も彼女できたしね。」
玲一「あと華月先輩と野川先輩と野本先輩と川島先輩と…」
哉斗「南聖の先輩のリア充率高くないっすか」
玲一「むしろ俺ぐらいだよ。何もしてないの。」
歩夢「いや、俺の方が何もしてないっすよ、先輩片想い中なんでしょう?!」

確かに、南聖中出身の部員はほぼ彼女いるというか、3年生の3人はみんな彼女持ち。


柊弥「恋愛かー。そろそろしたいなー。」
道哉「この間までしばらくいいやって言ってたのに…」
柊弥「いやもう俺来月で別れて半年になるからね、…もうそんな経つのか」
玲一「クリスマス前に別れたやつだ」
歩夢「クリぼっちだったんすか」
柊弥「クリスマスは大会あったから何とも思わなかった!うん!」

と、言った途端にテンションが下がる柊弥くん。

柊弥「今年はクリぼっち嫌だな……」
玲一「柊弥なら何とかなりそうだけどね」
柊弥「兄ほどじゃないわ。」
道哉「悠斗先輩って最近違う女の人と関わりとかあります?」
柊弥「あー、この前家きた人かな。兄ちゃん惚れっぽいからすぐ女できるんだわ。」

柊弥の兄で昨年の西星のレギュラーとして大活躍した悠斗先輩、3月に付き合ってた彼女と別れているが、最近、仲の良い女の人ができたとのこと。それを道哉はGW中にたまたま見ちゃったらしい。


道哉「っていうか友莉愛ちゃんですよねあれ」
柊弥「なんで知ってんの、中学違う人なのに」
道哉「姉ちゃんの高校の部活の人ですね、東商の硬式テニス部の。」

道哉のお姉ちゃんはこの春高校を卒業したから、悠斗先輩と同級生。友莉愛ちゃんは、道哉のお姉ちゃんと部活一緒で仲良かった人だったため、道哉も見た事のある人だとびっくりしていたのだ。


歩夢「とりあえず恋したい!」
道哉「わかるぜ!それ!」
柊弥「頑張ろうや。何もしてない同士。あ、玲一と哉斗は何かはしてる同士」
玲一「何かはしてる、って」
道哉「絶賛片想い中の福島先輩と、振られても片想い中の千葉」
哉斗「悲しくなるから言葉にするな」


みなさん、今後、幸せになっているのでしょうか…。