強豪校と





西星高校の長島野川ペアは大会の行われる緑陽市へ来ている。

大会は明日からなので、釜川高校の乾海太や、星の里高校の藤守大和、奥田稜也ペアと中藤健斗、森井陽太ペアとの合同練習が行われた。
というのも、星の里高校と西星高校はコーチ繋がりがあり、その西星高校のこの3人とも親しい乾くんもご一緒することになったのだ。

練習後に少し自由時間ができ、みんな集まる。


陽太「まさか西星と一緒に練習するとは思わなかったな」
春太「むしろ俺らなんかでいいの?」
海太「それこっちのセリフ」
大和「そもそも西星とコーチ繋がりあるの初めて知ったんだよね」
春太「星の里のコーチが数年前まで西星の平コーチと同じチームだったらしいじゃん」
健斗「だって長門コーチ、星の里来る前までさくら市にいたんでしょ?」

そう。星の里高校のコーチ、長門コーチは大学卒業後は数年、さくら市の企業で働いていて、その際に市内の一般チームで同じだったのが西星の平コーチ。


健斗「でも西星とは1回やってみたかったこういうの」
泰聖「いや、本当に俺たちでいいんですか…?」
稜也「いや俺ら4人、長島野川に1回負けたことある身だし」
海太「あー、インドアの?俺現地にいなかったから知らないけど聞いた時びっくりした!」

冬に行われたインドア県大会で、星の里高校のこのエース2ペアを下したことのある長島野川ペアなのだ。


泰聖「まあ、この先輩はリア充満喫してるから普段から調子良い」
春太「おめえもだろ」

海太「泰聖はツイッターたまにのろけてる」
健斗「あー、俺もよく見る」
春太「しかもこいつの彼女、こいつより2つ上」
稜也「だからこの中で年下長島くんしかいないのにすっかり溶け込んでるんだ」
泰聖「多分それは関係ないと思います」
健斗「でも俺も兄弟上に3人いるし、前まで付き合ってた人年上だし、俺もそうかも」

と、ここで星の里高校の3人は健斗いじりが始まった。この話になると健斗いじりは恒例らしい。そして、星の里高校のソフトテニス部の中では1番恋愛経験のある人らしい。


大和「健斗はいやらしい経験たくさんあるもんね?」
健斗「そうやってバラすのやめてくれ」
泰聖「おお!奇遇ですね!春太先輩もこう見えて彼女さんの前でやばいらしいですよ」
春太「おい泰聖お前もわりと人のこと言えないからな?」
健斗「多分俺、この2人と恋バナ合う気がする」
泰聖「時間ある時じっくり話しましょ?」
健斗「夜ぐらいに通話すっか。あとでライン頂戴ー」


と、西星高校の面々は、今になって思い出したことがあった。


春太「優聖の好きな子って星の里高校じゃなかった?」
泰聖「あー!そういえば!」

もしかしたら星の里高校の人達知ってるのかもしれない。


春太「永井優聖って言ったらわかる?星華中から西星行ってる」
陽太「あー、永井くん分かるよー。」
春太「優聖の好きな子が、星の里高校の3年生でバド部みたいで、関係もとてもいい感じらしいよ」
大和「あれ、女バドの館山さんって星華中じゃなかった?」
泰聖「その人です!!」
健斗「え、朔田の好きな子じゃん」
稜也「やっぱあいつに勝ち目ねえな」

どうやら、他にも狙っている人はいたらしい。

海太「もしかしてテニス部の朔田くん?」
稜也「むしろそいつしかいない」
健斗「俺、朔田とも館山とも同じクラスだけも、学級委員同士で親しげにはしてる」
春太「でも優聖もう付き合う手前まで進んでるみたいだしね」
泰聖「先週も会ったらしいですよ?」
陽太「もしかして永井くんのツイッターのやつって館山さんだったの?」
泰聖「そうですよー!」


まあ、優聖が載っけた写真は顔を隠してるから誰だか特定できないんだけどね。
そしてこの人達曰く、優聖の好きな館山汐音ちゃんは学校でもモテるらしい。



大和「星の里って県内いろんなところから来るからね、健斗も北別から来てるし」
健斗「西星のテニス部ってさくら市の強い人揃うイメージ」
泰聖「近辺の南市と一橋からも数人いますけどね。まあ、他の地区からすればどうせ行くなら北陽か星の里なんでしょうね」
健斗「俺も西星は考えたけどねー、お姉ちゃんが星の里だったのもあるし、寮設備整ってるしで星の里のしたのさ」
春太「西星には寮がないもんね」


そう。部活の強い西星高校には学生寮は存在しない。一方で星の里高校は、各地方から部活生を中心に寮で生活している生徒が多い。そしてこの学校は部活のみならず、食品学科も全国的に有名で、県外からの入学者も多いみたい。


稜也「まあ、ソフトテニス部は大半地元か近辺の奴らだけどな。地方の人もいるけど、地方の強い人大半北陽行くし。」
陽太「この4人の中で寮生は健斗だけだもん」
健斗「そもそもレギュラーで寮生なの俺だけな気がする」

星の里高校のある江南市は、ジュニアチームが強く、小学、中学で強かった選手はだいたい星の里高校へ。江南市と近い緑陽市からも入学生はいて、レギュラー3番手の広嶋もその中の一人。


海太「俺も星の里は体験入学行ったけど、やっぱ地元がいいなーって思って地元残った」
大和「わー、乾くんいたらレギュラーの倍率もっと高くなってたな」
稜也「ジュニアの時もボコボコにされてたわ」
海太「今では俺がボコボコにされてるけどね」

海太のいたジュニアチームも強いチームで、中学では全中出場を果たした選手も多かった。実は西星高校の南田先輩も、半年だけこのチームにいたみたい。




少し話して時間になってしまって解散。お互いがお互いにいい経験になり、そして、仲も深まったのではないか。