第1回永井川島会






9月の中頃の連休、優聖と瑛太は遊ぶ約束をしていた。ペアを組んでいた2人だが、2人で遊ぶのははじめてのようだ。



瑛太「そういえば地区一般秋季どうだった?俺行ってないから何もわからない」
優聖「当たってはないけど2年生えぐい。以上。」
瑛太「泰聖たちも陽介たちも入賞してるもんな。しかも県大明けによくやるよな」
優聖「俺は春太と組んだけど3回戦負けー。石谷先生強かったー。」
瑛太「え、石谷先生いたの?行くだけ行きたかったー。」

今回優聖は春太と組んだ。3回戦で社会人ペアに敗退したが、そのうちの後衛の石谷さんは、瑛太が中学1年生の時まで第二中にいた先生だ。今は南が丘中の顧問で、昨年は全中出場に導いた。



瑛太「最後に会ったのいつだろー。でも今年入ってから大会で見てない」
優聖「あーなんか長江が言うにはね、春ぐらいに子供産まれたらしいよ、2人目だって。それでしばらくいなかったみたい」
瑛太「まじで?詳しいこと今度長江に聞こ」


ちなみに1年生の長江修太は今の西星唯一の南が丘中出身の選手になる。



優聖「そういえば瑛太って西星大だっけ?」
瑛太「行くことにしました。就職と迷ったけどね、やっぱ大学でテニス続けたい」
優聖「やっぱり?俺も西星にした。」
瑛太「え、まじ?国際じゃなかったの?」
優聖「いや県大会終わってから色々と考えてたのさ。理由は瑛太と同じ。」
瑛太「じゃあ優聖は彼女とも同じ大学になるな」
優聖「そうなりますね」


優聖の彼女も西星大希望なので、結局同じ大学になるということだ。ちなみに彼女は看護学科。


瑛太「え、学部は?」
優聖「経済学部の経済ビジネス科」
瑛太「俺会計行く。」
優聖「それは知ってる。」
瑛太「結局優聖は何を目指すの」
優聖「そこなんだよねー。」


元々優聖は国際系の学部のある大学を希望していた。

優聖「でもまあ、販売かサービス業に就くつもりだからさ。」
瑛太「でも国際大にソフトテニス部ないもんねー。」
優聖「あっても硬式だし、軟式もサークルはあるけど大会とか出てないしね。」
瑛太「でもわりと3年生みんな続けようとしてるな。」
優聖「レギュラーだった人は特にね。」


彼らは最後の夏の県大会の準々決勝で西の森産業高校にギリギリで負けた悔しい思いを残している。部長だった司も、最初は専門学校かほかの大学かで迷っていたか、部活を続けたいからと県内で1番強い緑陽大学を選んだそうだ。


瑛太「司もずっと作業療法士なるって言ってたのにね」
優聖「まあみんな思いは同じなんだね」
瑛太「部活って今しかできないことだからね。でも司も福祉系目指すのには変わりないって」

瑛太「夏のレギュラーの3年生みんな大学で続ける説」
優聖「それな」
瑛太「また組めるといいね優聖と」
優聖「俺も瑛太が1番安定してるわぶっちゃけ。」
瑛太「なんか嬉しいこと言われた……」
優聖「うーわ調子乗ってる、言うんじゃなかった」

元々今年のレギュラーはほぼ普通科だ。瑛太と2年生の玲一以外は。まあ、冬にレギュラー入りした真司は工業科だし就職だが。優聖は冬はレギュラーに入ってなく、夏にようやく入ることができたのだ。




瑛太「彼女とキャンパスライフかー。羨まし」
優聖「彼女と同じ高校も十分羨ましいけどね」
瑛太「もう俺は彼女いないですよー」
優聖「引き換えに俺が幸せを手に……」
瑛太「いや、死んどけ」

瑛太が彼女と別れたのは7月。優聖が彼女できたのは8月。まあ、そういうことだ。


瑛太「国体地区予選の時は本当に世話になりましたわ。」
優聖「大会2日前に振られてくるもんどうなるかと思ったわ。でも良かったわ」
瑛太「最悪なコンデションで優勝はやったわ」
優聖「あの日メンツが強いのいなかったのもあるけど司たちにも勝ったしね」

瑛太が振られたのは国体地区予選の2日前の出来事だったのだ。その日は昼からの部活で、朝に話してきた瑛太は瑛太らしくない一面を見せた日だった。まあ次の日からはケロッとしてたけどね。

瑛太「春太がその日ちょうど可鈴と会うって言ってたから、2人に話聞いてもらうことにしたのさ。可鈴にも散々怒鳴られたし」
優聖「あー、俺行けなかった日だ。」
瑛太「あの二人まじで色々と経験してるんだなって思ったよ」
優聖「中学で付き合ってた時喧嘩ばっかだったんでしょ?春太たちって」
瑛太「今じゃただのラブラブカップルだけどねあそこー」


羨ましいわー、なんて言う瑛太は、春太カップルとも関わりは結構増えている。そりゃ羨ましくなるもんだな。


優聖「まあ瑛太はもう、大学で出会いを探すんだな」
瑛太「もう恋愛できるかなー。」
優聖「頑張れよ。西星大ってテニス部も女子多いしさ。」
瑛太「だって女子強いの西星大だもんね」
優聖「廣島学園のOG多いみたいだよね」
瑛太「国体の成年女子も最近入ってるしね」


西星大のソフトテニス部は男女共に強いが、特に強いは女子なのだ。今年は西星高校からも女子2人入っている。


優聖「あと西星大誰入るか知ってる?」
瑛太「んー知らん。」
優聖「まあまだ9月だしね。でも今の1年生はわりと人多くて揃ってるみたいだしね」

瑛太「北宮高校だった岸さんいるし、東商だった大澤さんもいるし、あと白工で大倉と組んでた藤田さんもいるっけ。」
優聖「俺が夏季一般で当たった西星大ペアは太田和泉だった」
瑛太「太田さんは一高なのはわかる。和泉さんどこかわかる?」
優聖「多分だけど、東栄西の木村和泉ペアのだと思う。」
瑛太「あー。木村さんは東陵だっけ」


さすが情報網の広い2人。ちなみにこの2人は夏季一般は組んでいない。


瑛太「優聖、今月末暇?」
優聖「なに?大学の新人戦見に行こって?」
瑛太「さすが察しの早い優聖だわ。その通り」
優聖「んー、土曜日は無理だけど日曜日は大丈夫」
瑛太「奇遇だな」

ということで大学の大会観戦の予定を立てる2人。


優聖「多分西星大のほう行ったら水原先輩騒がしんだろうな」
瑛太「水原先輩黙ってたらイケメンって言われてるもんねコーチに」
優聖「でも中1から彼女と続いてるしすごいよね。」
瑛太「今なんか半同棲状態らしいよ。水原先輩こっちで一人暮らししてて、彼女さんも専門学校こっちだけど通うの大変だし一緒に住んでるらしい」
優聖「へー。」


彼らの2つ上の先輩、水原啓二先輩は西星大の2年生でソフトテニス部でも活躍している。看護の専門学校に通っている彼女さんと最近は一緒に住んでるらしい。


瑛太「もうリア充みんな羨ましくなってきたわ」
優聖「あら?少し前まで逆の立場だったのに」
瑛太「新しい恋したーい!!」


この後は恋バナオンリーでした。