元ペアとお盆休み
徹也がお盆に帰省して、1番初めに会ったのは、元ペアの玲矢。家も近い上に、物心ついた時からずっと家族ぐるみで仲良いのだ。
玲矢「今回は俺の方優先してくれたんだね」
徹也「どういう意味」
玲矢「いつも彼女優先するじゃん」
徹也「それは玲矢が今日しか会えないとか言うからだろ。別に唯香も帰省中だからいつでも会えるし」
玲矢「へー。結局どこまでいったの?」
徹也「いきなりそれ聞く?」
お互いがお互い、昔から、恋バナは話していた。だから大体、わかってるんだよね。
玲矢「ヤったかやってないかは?」
徹也「……ねえこの話やめよ」
玲矢「あ。察した。顔真っ赤じゃん」
徹也「でも、この話したら、徹也も成長したねってみんなに言われる」
玲矢「いや、そりゃ俺も言うわ」
徹也「逆になんか、過去の自分がバカバカしくなってきたかもって」
玲矢「てかいつの話?」
徹也「県総体終わったあと」
玲矢「あー。あんまり変わらんかも、俺と」
とここで、意味深発言をした玲矢。
徹也「ん?変わらんってどういうこと?」
玲矢「その通りの意味だよ。別に徹也には隠す必要ないし」
徹也「てか結局付き合ってるんだよね?」
玲矢「付き合ったよ。まあ、SNS見てれば分かるか」
徹也「つーか県大の時仲良さそうに話してたの見たわ。のどかとやっとくっついたかー。」
玲矢「すいませんねー。俺が色々と遠回りしたから」
玲矢が現在付き合ってる女の子は、一つ下で、少年団時代からの後輩であり、中学も高校も同じの、三橋のどか。徹也も中学まで同じだった。
玲矢「でも徹也の気持ちちょっと分かる。」
徹也「どういうこと?」
玲矢「元カノにはできなかったことでも、したいなって思っちゃうことが多い。だから俺が付き合ってないのにエッチしちゃうとか想像できないしょきっと」
徹也「確かにできない」
玲矢「でもしちゃうぐらい、好きになっちゃったのかなーって思うの」
徹也「って、まって何があったの」
玲矢「えっとね…」
と流れを話し始める玲矢。
玲矢「部活終わりに駅で鉢合わせて、そこから色々と話し込んでたんだけど。その時に、周りの恋愛の話になって、もう高校生になると恋愛観って大人になるんだなって話してて。で、のどかは元々俺に告白してきてたじゃん。」
徹也「まあ、玲矢なりに色々と考えて、もっと仲良くなってから付き合うってことになったんだっけ?」
玲矢「だってもう俺、恋愛するなら失敗したくないし、のどかもあの件知ってるし尚更」
徹也「というかあれがあったからのどかと仲良くなった感じじゃん」
玲矢「色々と助けてもらったわ。」
中学時代に、ちょっと恋愛にトラウマを持つ出来事があった玲矢。だから今の彼女と付き合う前は、少し期間を置いた。
玲矢「で、今はどうですかって言われて。今だったらのどかと付き合える、と答えた。っていう雰囲気に持ってかれたよね。キスしたり色々と触ったりとか、そのまま結局勢いに任せた。最後まではやってないけどね?その時は外だったし、何も準備できてなかったし」
徹也「その日はそれで終わり?」
玲矢「うん。我に返って恥ずかしくなって、逃げるように帰っちゃった」
徹也「そこは玲矢らしい」
玲矢「で、まあ、ちゃんと準備もして、約束もして、その次の週末の部活終わりに…っていう流れです。その後付き合った。」
徹也「玲矢らしいわ。しっかり色々と準備していくの。」
玲矢「徹也の時はどうしたの?」
徹也「あ、俺?元から1個だけ持ってた」
玲矢「え、徹也のくせに何…」
徹也「その辺は大橋小松のせいだ。彼女いるなら1個ぐらい持てって」
玲矢「あー。2人とも彼女とラブラブらしいもんね」
玲矢も、星の里高校の面々とは知り合いが多い。体験入学行ったのもあるけど、小学生時代からの知り合いがほとんどだから。
玲矢「星の里男子もリア充多いよねー。」
徹也「運動部女子の恋愛解禁により最近増えてる」
玲矢「あ、あるあるなやつー」
徹也「駿芽なんて1回バレて大騒ぎになったからね」
玲矢「でも今ラブラブしてない?」
徹也「な。あと平松先輩もやっとバド部の人と付き合えたし。」
玲矢「恋愛に活発すぎじゃん」
徹也「やっぱ星の里みたいな体育会系多いとこはそういうもんだ」
玲矢「徹也の彼女も元バスケ部なんでしょ」
徹也「そうなんだけどね。」
星の里高校の男子ソフトテニス部は恋愛は特になにも言われていないので、みんな恋愛している。特に2年生は、活発すぎる。
玲矢「てか、徹也と同じクラスってことは、頭良いんだね彼女」
徹也「唯香本当は東陽受けるつもりだったんだって」
玲矢「徹也と変わんねえじゃん」
徹也「というか、その共通点が俺達話し始めたきっかけ」
玲矢「良いんだか悪いんだか」
徹也「部活で行ったけど、その部活を辞めちゃったからね。部内で色々と酷い扱いされていたらしいよ。」
ちなみに、成績の良い徹也も本当は東陽高校受けるつもりでした。この2人は中学時代、ソフトテニス部の大将ペアにして、勉強も学年トップの成績だったのだ。
玲矢「せっかく星の里行ったのにね」
徹也「まあ俺と出会えたし、将来の視野も広まったから良いって。」
玲矢「県内県外色々なところから来る学校だもんね、そういう私立高校は」
徹也「そ。実際俺もそうだし。」
玲矢「俺も行けば良かったかなー。」
徹也「来れば良かったのに。玲矢ならレギュラー入ってたよきっと。」
玲矢「そんなことあるわけ。」
徹也「いや、薄井先生も言ってるよ。」
玲矢「まじで?やっぱ星の里と当たる機会今年多いから見られてる俺も?」
徹也「それがそうなんだな。でもあの子は勉強優先したんだねって毎回俺に言ってくる」
玲矢「なんかごめん」
徹也「いやでも、そういう理由で星の里断る人多いからね。ぶっちゃけ玲矢みたいだと進路のためなら普通に東陽行った方が良いもん。」
ちなみに、レベルの高い国公立大学を受験すると決めている玲矢である。しかも、医学部目指すとのこと。
徹也「ちなみに俺ら世代だと、南が丘で飛鳥の元ペアの国本涼輝とか、江南北中で駿芽の元ペアの高崎翔賀とかもそう。」
玲矢「高崎はびっくりした。1年最初の大会の時に話しかけられて、俺その場で騒いだもん」
徹也「そっか同じ地区か」
玲矢「そうだよ。でも地味にまだ1度も当たったことない。」
徹也「でも、進学校ほど強い理由ってそういうことなのかもしれないね」
徹也「年によるけどね。飛鳥の話だと、南陵高校とか涼輝の他にも古澤くんとかいるし、あと強いひとは大体南陵に集まったって言ってた。」
玲矢「涼輝が公立は逆に恐ろしいわ」
徹也「西星からも北陽からも星の里からも声かけられて全部その場で断ったらしいからね。ちなみに南が丘で私立全校から声かかったの涼輝だけらしい」
玲矢「えぐ。」
そう。この県内、特にこの2年生の代の公立は、進学校ほど強い。こちら北春日だって、さくら市だって、更には西の森だってそう。
玲矢「でも部活だけ星の里行きたい感はある。俺も薄井先生に習いたかったもん」
徹也「ずっと言ってるねそれ。それ先生に言ったら照れてたよ」
玲矢「言ったんかーい。何だかんだ会ったら普通に話してるしね、俺」
徹也「てか、結局晃司は進路どうなんのさ」
玲矢「それはあいつ次第だけど。かなり迷っているよ今。でも私立行くなら星の里だって。これは確実」
徹也「何だかんだ練習来れる時来てるしね。」
玲矢「それで裏切った俺がいるからな」
徹也「玲矢は進路考えて、でしょ。親にも強く言われてたじゃん」
玲矢「結局そうなんだよね。でも晃司は俺みたいにこの時期に将来何にも決まっていないどころか、東陽受ける偏差値もギリギリ入ってるぐらいだし、何より楓と朱哉と堀部になついてるし」
徹也「なついてるって表現」
玲矢「実際そうじゃんこの前の国体予選だって。母さん同士爆笑してた」
晃司とは、玲矢の弟の話。現在中学3年生で、今年は個人戦で全中出場を決めている。
徹也「まあ、期待してるわ。」
玲矢「徹也いるし入る可能性はなくはないよ?でもまだ迷ってるから、期待するのは半々にしとけ」
徹也「はーい。」
弟くんは、どこの高校に行くか、まだ迷っているみたいだ。ちなみに徹也もこんな感じでした。玲矢もだったけどね。
玲矢「でも徹也とペアでまた公式戦出てみたいのはある」
徹也「そりゃ俺もあるわ。」
玲矢「まあ、不可能な話だけど」
徹也「国体とかできたら良いのにねー。」
玲矢「どうせ徹也はトーナメントシードされる側の選手になるんだから叶わない話」
徹也「とは限らないけどね」
玲矢「いや今年そうだったし、これで内藤吉岡がシードじゃなかったらびっくりだわ」
徹也「そういうの逆にプレッシャー」
玲矢「あ、すいません」
まあ、県内の2年生でもトップであろう内藤吉岡ペアですからね。
玲矢「でも徹也がはじめてだからね、島居中出身でこんなにも全国で活躍する人」
徹也「そもそも俺らが初全国出場じゃん」
玲矢「そうだけどさ。それよりもすごいじゃん、今は。俺も絶対当たりたくない」
徹也「今年星の里と当たる率高いからなお前、怖いわ俺も」
玲矢「いや本当にそれ。県総体は長畑茂原に普通に負けたけど、国体予選で 畑中本間にファイナル5ーFで負けたのは悔しすぎた」
徹也「そう、その試合の玲矢めっちゃみんな褒めてたよ。先生も、部員も」
玲矢「まじ??」
インターハイ出場を決めた畑中本間ペアに、先日の国体予選ではファイナルあと1歩のところで敗退した東陽高校の藤川小島ペア。やはり、星の里からマークされている選手なだけあるのだ。玲矢は。
徹也「とりあえず、星の里と当たらない限りは応援するわ。淋にも言っといて」
玲矢「ありがと。」
徹也「ちなみに俺、新人戦以降のペア、岩本楓だから」
玲矢「うーわ余計に当たりたくない」
この2人は、いつまでも仲良しです。