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一緒に帰ろう



上司の当たりはきついし部下の世話は大変だ。経験を積んでも慣れないことは慣れない。今日も憔悴しきった足取りで帰路につくと、見慣れた美丈夫がそこに立っていた。「よぉ、マスター」猫のように目を細めて笑った彼は、私から鞄をさっと攫っていく。「お疲れ様」その背中に泣きそうになったのは内緒。