爆豪の暴言には慣れた。
言葉は荒っぽいけど彼の言うことはいつだってシンプルで的確で簡潔だ。彼に従って着いていけば間違いないし、ってことで今日も爆豪にくっ付いてたんだけど。
「黙れハゲ」
「え…」
爆豪がハゲと罵倒してきたことにわたしは引っ掛かったのだ。彼からすこし距離を取る。
クソアマとかクソブスとかクソデブとかクソビッチとかよく言ってくるけどハゲは初めて言われた。
黙れハゲ?
ピンと来ない。だって私ハゲてないし…
え…この人誰…?
「ちょっと待って爆豪は私にハゲなんて言わないんだけど」
「どうかしたのみょうじさん」
「あ 緑谷」
ここでいきなりまさかの緑谷登場。
やはりこの状況、なにかがおかしい。
不穏な空気を敏感に察知しすぐに首を突っ込んでくる才能のある緑谷が来たことによりわたしの疑問は確信に変わりつつある。
「アンタ誰?爆豪はどこ?」
「なに?!かっちゃんがどうかしたって?!え?この人はかっちゃんじゃないのか!つまり偽物のかっちゃんの可能性!?」
状況慣れしているのかやたらと話の早い緑谷は置いといて、爆豪らしき人物を見据える。
「フッフッフ…バレちゃあしょうがありませんね…」
「?!」
「?!」
爆豪らしき人物が薄ら笑いをし、意味深な言葉を発したことに二人して身が固まる。まさかのフリーザ口調にも目ん玉飛び出そうになったが、直後に状況把握のやたら早い緑谷による切り札かっちゃんを返せが出たところで我に返る。
「さらばです!」
「ま 待てよ!かっちゃんはどこだ!」
「よろしいです!私の速さに着いて来れるかな!」
我に返るのも束の間、爆豪の偽物?がデッカいマントを翻して遠くへ走って行ってしまい、慌てて緑谷がその後を追った。まるで突風に見舞われたような状況にわたしは一人置いてけぼりで立ち尽くすしかない。
「ようブス こんなとこに突っ立ってんなや」
「あ 爆豪」
「ああー?ンだテメー気色わりい面しやがってまじブスすぎて笑けるわ」
「え?爆豪?」
なんか知らんけど本物の爆豪が現れた。爆豪をジッと見つめていると心底気味悪がられ中指を立てられたんだけど、爆豪が無事という事実にわたしは安堵。緑谷の動向が少し気になるけれどアイツ強いし大丈夫っしょ。一応相澤先生に報告しとこ。ってことで無事解決!
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