※この話 is R18



付き合って2ヶ月。手も繋いだしハグもしてる。キスも終わった。ベロベロするキスもね。でもその先が一向に来ないの。
彼にわたしじゃない彼女が居たことも知ってるし童貞じゃないってことも知ってる。なのにどうして手を出してこないんだろう。純粋に卑猥な疑問がわく。

考えてもキリないし行動に移したいわたしは彼の部屋へ突入を決行。ノックしてドアを開けると焦凍は優雅に読書中だった。ちょっとイラッときた。本なんか読むヒマあるんだったらわたしの相手してよって思っちゃったし。

それからいつも通りまったりして、ジャブでも入れてやろうと遠回しに直接的でない表現でフェラの話まで持って行ったのね。焦凍は涼しげな顔でわたしを見て「お前、好きなのか?」と一言。その色気の無さに内心焦るものの、「嫌いじゃないよ」と返事をしたら話が広がって、「とりあえず頼んじまう」とか「啜るのが大事」とかわりと話に乗ってくれた。けど、なーんか噛み合わないなあと思ってたら終いには「最近ワサビを多めに入れてる」とか言い出したから、ああこの人蕎麦の話してると勘違いして会話してたんかい、と察したわたしは「関係ないけど蕎麦屋のカツ丼ってめっちゃおいしいよね」と話を合わせておいた。こんなミラクル会話起こるもんなの?

もうなんか戦意喪失しちゃいそう。けど2ヶ月付き合った中で彼の鈍感っぷりはある程度理解していたので、まあ有り得なくもないかとため息を溢す。そんな中でもわたしの脳内にある言葉が蔓延する。その言葉を言ったとして、もし拒否られたら…きっとわたしは当分立ち直れないだろうな。でも、もう、いいよ。どうなっても。ほぼ自暴自棄だった。

「ねえ、なんで押し倒してこないの?」




・・・


「ん、焦凍…っ」
「ん…、」

その言葉を放った時、世界がまるごと変わった。
布団に沈められ、全てをロックされたの。今じゃ天井を背景に彼を見てる。焦凍は遠慮もなしにわたしに乗っかってきて、遠慮もなしにベロベロとチューしてきた。さっきの会話の流れでわたしの唇を蕎麦と勘違いしてるんじゃないの?なんて疑っちゃう。焦凍とお喋りしてるとそのレベルで奇想天外なことが起きるから。

でも、たぶん、そうじゃない。
猛烈なキスを受け止めながらも彼の目を見てみる。そしたら、そうじゃないって分かる。目を見るだけで分かる。
焦凍もわたしを見る。至近距離で目が合って、なおキスが止まらない。目が逸らせない。鼻息がかかって、絡まる舌から唾液が流れてくる。わたしの人生の中で今が最もセクシーな時間なんじゃないかと思う。角度を変えてまた貪りあう。ずっとわたしを見てくるから、やっぱり目が逸らせない。何もかもが終わりそうにない。ギラついた彼の瞳の奥から、この先の展開が見えた気がする。

わたしに跨がる彼の足の間で、ゆらゆらと腰が揺れる。興奮を隠せなくて、もつれあうお互いの吐息の中で小さく喘ぎが漏れてしまう。その喘ぎに合わせるかのように焦凍の左手がわたしの体を撫でる。体のラインに沿って手を滑らせて。ああもう逃げられないところまできたんだと悟った。

今まで焦凍についてあーだこーだとジャッジして、彼女気分で色々知った気になっていたけれど、わたしは何も知らなかった。こんな人だったなんて。
焦凍と毛布の上でキスした人間にしか分からないよ。彼の家族だって仲の良い友達だって、彼を少ししか知らない。

名残惜しく唇が離れていく。とても切なくて綺麗に思えてしまう。なんだかさっきからわたしの考えること、大袈裟だよね。


「寒くねえか?」

久々に聞いた言葉がそれだった。

「寒くないよ」

久々に喋った言葉がそれだった。

焦凍の肩に手を添える。すると服の裾から左手がスルリと入ってきた。こそばゆいし、恥ずかしい。彼の手が暖かい。わたしを触る手、ずっと左手だけど、もしかしてこっちの手の方が暖かいのかな?
手が背中に回りブラのホックを外された。瞬時に腕で体を隠してしまう。ヤバい、恥ずかしい。焦ってる。だって、裸を見せる覚悟が決まり切ってないのにわたしは彼を煽った訳だから。

「わりい、なまえ」
「焦凍、はずかしい…っ」
「けど見せてくれ」
「ちょっと、時間ちょうだい」
「今すぐ見たい」
「けど」
「頼む」

あまりに切迫詰まったような表情だったから、わたしは両手を上げることを余儀なくされた。二重の意味でね。
ゆっくりと胸を揉まれながら、親指で胸の先を弾かれ思わず声が漏れる。わたしの反応に気を良くしたのか焦凍がクリクリと弄ってくる。恥ずかしくて顔を横に逸らすと、ここに来た時焦凍が読んでいた本が視界に入った。

「んっ…」
「こっち向かねえか?」
「やだ…っ」
「顔が見てえ、正面から」
「無理だよ、」
「なまえ オレを安心させてくれ」
「や…っ」
「…頼むって。マジで」

消え入るような声音に不思議に思い彼を見ると、不安そうに眉をひそめ瞬きさえ出来ないほど危うげな目つきでわたしを見つめていた。

「焦凍…?」
「オレは…お前が思うよりいい男なのか?」
「え?」
「オレがやる事なす事、全部見当を外してる気がする」
「えっと…」
「普通、あんなこと彼女から言わすモンじゃねえだろ」


“ねえ、なんで押し倒してこないの?”


「オレはお前が想像したより、いい男なのか?」
「…」
「自分が情けなさすぎて…落ち込んだ」

そんなことないよって言いそうになったけどやめた。安い慰めで彼の格を下げたくなかったから。けど何かは言わないといけないと思った。

「わたしにしか見せないで」
「…」
「焦凍を独り占めしたいって思う」
「…」
「”なまえしか見えない”って感じを味わせて。わたしにも焦凍しか見えないって思わせてよ」
「…」
「何時間かかってもいいから。一晩中かけてもいい。朝になってもいいよ」
「…」
「信じらんないくらい、愛して」

核心めいたことは言えなくて、ただ曖昧な言葉しか浮かばなかった。けど、これも本心だから。焦凍はわたしをジッと見つめて、またキスをしてきた。

「んっ…焦凍…」
「なまえ、好きだ」
「うん…わたしも」

キスをしながら、手がパンツの中に入ってくる。途端に体に緊張が増して足を閉じてしまった。さっき自分が囁いた愛の言葉は何だったのか。愛してなんて言っておいて、これだもん。

なのに、焦凍はお構いなしにわたしの足をこじ開けて、中心部に手を滑らせてきた。それこそ、まるでわたししか見えてないって感じだった。

「スゲエ濡れてる」
「やだ、言わないでよっ…」
「興奮する」

そのまま愛液をヌルヌルと指で馴染ませて、クリを撫でてくる。ピリつくような刺激に腰が震える。ゆっくりと強弱を付けながら形を確かめるように撫でられて、もう顔から火が出そう。焦凍ってこんなエッチな触り方をしてくる人なんだ。意外すぎて焦るし、クチュクチュと音を出されたら嫌でも現実を突きつけられる。感じすぎてると思う。

「声出していいからな」
「でも…んっ…」
「いいから。気持ちよくなることだけ考えろ」
「あっ…焦凍…っ」
「うん」
「やばい…っ、指っ…」
「中欲しい?」
「うんっ…でも、んん…待って」
「そうか」
「あっ…!待ってって、言ったのに…っ!」

隙をつかれいきなり指が中に入ってきて、体が跳ねた。もう、どうしてこうも言うこと聞いてくれないんだろう。反論しようとしたらキスで口を塞がれた。またキス。息すらも奪われそう。苦しい。それでわたしが弱くなったのを良いことに指をクイっと曲げて中を探る。びっくりして指を締めてしまうと、焦凍はすこし嬉しそうに笑った。

「締めんなよ」
「だってっ…や、動かさないで…っ」
「うん」
「だから、うご…っ、指、やだぁっ」
「なまえん中、すげえ熱い。指が絡んで溶けそう」
「やだぁっんん…っ」
「口では嫌がってんのに、オレのこと掴んで離さねえんだな」

あの焦凍に自分のアソコを触られてる。その事実に羞恥心の波が押し寄せてくる。恥ずかしいったらない。
こんなことを思ってる間に指は奥へ奥へと進んできて、また中を探る。一番大きなリアクションをした所を見逃さなかった焦凍がそこをズンズンと押して攻め立ててきた。派手なのに切ないような刺激が、体を熱くさせる。

反対の手でパンツを下ろそうとしてきたので、腰を上げて手伝う。もう下は何も履いてない。触りやすくなったのか角度を変えて指を出し入れしてきた。内側から膀胱を押されているような刺激についつい逃げ出したくなるのに、腰が浮くし、股もおおっ広げに公開しちゃってることに気付いてしまう。焦凍も同じことを思ったのか「分かりやすい体してんのな」なんてからかってきた。咄嗟に足を閉じようとしちゃったら片足を肩に担がれちゃって、より一層アソコが開くようなポーズを取らされた。

「どんどん濡れてきてんな」
「ほんと…っ?」
「うん。マジで分かりやすい。スゲエ体だったんだな、お前」
「やだっそんなこと、言っちゃ…あっ」
「遠慮とかしてないで、最初っから体に聞いてりゃよかった」
「んんっ焦凍…っ、やめ、」
「変に勘ぐって手ぇ出さなかったし、」
「あっあっ…んんっ」
「目を見たところで今でもお前の本心が分かんねえけど、」
「焦凍…っ、まってっ」
「こんな分かりやすいリアクションしてくれるんなら、これから体に聞いた方が確実だよな」

わたしの静止を無視して挙句指を二本に増やしてこられた。でもわたしのアソコはすぐに受け入れちゃう。そして圧迫感の増した状態でまた弱い所を攻められる。なんで気持ちいい所がこうもすぐバレちゃうんだろう。分かりやすい体って言ってるけど、どこが?なにが?もう意味不明。この人のせいで頭までバカにされてる。ビッチの如く喘いじゃって、腰も砕けそうで、目の前にもうテッペンがきてる。

「やべえ。可愛い。その反応も、ぜんぶ」

そんな訳ないのに、焦凍がこっちをジッと見つめて可愛いと攻めてくる。幸せと辛さを同時に味わう感覚は初めてだった。



呼吸を整えながらも彼を受け入れる体勢になる。残りの服を脱がしてもらう頃には恥ずかしさより服を着てることへのもどかしさが勝っていて、素直に脱がされた。
お互い裸になって向き合うと、まずすることはやっぱりキスだった。さっきまでよりは優しいキス。わたしへ確認を取るようなキス。啄んでゆっくりと離れていった。

「オレ、結構強い方だと思う」
「へ?」

いきなりの告白に情けない声が出た。
「アソコがってこと?」
そう聞くとコクッと頷いて、仰向けになったわたしの股の間に体を滑り込ませてきた。アソコが強いって、つまり、なかなかイかないっていうことなのかな。それともイッたところでまだ続けられるって意味なのかな。ピト、と入り口に先っぽを当てがわれ、色々と勘ぐることを止められる。この先の快楽と恐怖に気持ちがごちゃついて胸がドキドキする。

「お前見てると、その様子じゃたぶん、速攻でくたばると思うんだが」
「え?」
「さっき一晩中とか朝がきてもいいって言ったよな?その前に、オレに付き合ってられるのか?お前が気絶しても止めてやれる自信がオレには無えんだけど…許してくれるか?」
「えっと…」
「まあ、もう遅えんだけど」
「あっ、んん…っ」

中を押し広げるように焦凍が入ってきた。硬くて大きくて耐えられる自信がない。冷や汗が出たけど、一秒後には焦凍と繋がっている感動で目の前の快感しか考えられなくなる。明日とか先のことがどうでもよくなる。今しか考えられなくなる。もっと動いてほしい。わたしを味わってほしい。
昂ぶる感情が抑えきれなくて彼の首に腕を回して抱きついた。

「なまえ」
「あっ焦凍…っ、」
「ゆっくりとか、出来ねえと思う」
「いいよ、来て…っ、待ってたの、ずっと」
「わりい、なまえ」
「ああっん…っ!」

動きながら、ん、と漏れる声が色っぽい。出し入れをしては奥を突いてくる。パチュパチュと肌と肌がぶつかる音が鳴ってそれがどんどん大きくなっていく。焦凍の体が熱くて汗で滑る。彼に抱きついていたけどそんな余裕もなくなって、布団の上に体重が落ちた。

「お前ん中、スゲエことになってんな」
「やだぁっ焦凍…っ」
「何なんだよ…やべえ、その顔…」
「もうっやだぁっ」
「こっち向け」
「ああっ、焦凍っ…!」

わたしを抱え込み、より一層動きを強くしてきた。さっき言ってた通り、この人本当に強そう。なのに、わたしを見ることで少し弱くなっている感じがして、とても人間らしいと思う。余裕なさそうにするもんだから可愛くて守りたくなる。快感の波を受け止めながら精一杯見つめかえすと焦凍が文句を言ってきた。

「やっぱ見んな」
「むちゃくちゃ、だよ…っんんっ」
「ヤベエ、その顔。見てるとイッちまいそう」
「んんっやぁっ…!」
「顔よく見せて」
「んっ、どっち…っ?」
「わっかんねえ、好きにしてくれ」
「んんっ…!」

ヤケクソな態度で唇に噛みつかれた。ガツガツと腰を打ち付けながら、絡みあって、細胞を交換し合ってるみたい。激しいキスをしながら奥を突いてくるもんだからもう苦しい。ここまで求められるなんて。こんなヤバいセックス初めてした。恐怖さえ感じる。それでも離れたくなくて、両足を焦凍の腰に巻き付けた。

「ずっとこうしたいって思ってた」
「ああっあっ…!」
「たぶん、お前以上に思ってた、マジで」
「やぁ、気持ちいっ…焦凍…っ!」
「これからもっといっぱい気持ちいいことしてやるから、」
「んんっああ…っ」
「今夜だけは、オレの良いようにされてくれ」


まさかこんな愛され方をするなんて思わなかったから。きっとこれからもっと色んな顔を見ていくんだと思う。色んな感情に気付かされるんだと思う。でも今夜だけは焦凍の良いようにされようと思う。もう焦凍しか見れないし感じれなかった。わたし達はどんな朝を迎えるんだろう。楽しみでもあり、すこし不安でもある。


20/2/10
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