創作小説


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【長編小説】
※銀翼の迴律者(トゥルセティア)※

昔々…――、この世界の最北端に位置する大地に一人の“ヒト”が舞い降りました。
しかしそのヒトは、人ならざるチカラと人の寿命を遙かに超える膨大な時の流れを持ち、結果脅威の対象として人々から迫害され続けていました。

化け物と恐れられ、咎人と罵られながら生きていくのはあまりにも酷なことで。
ヒトは世界の行く末を見守りながら悲しみに嘆き、そして憂いを感じていました。
しかしそれもある満月が綺麗な夜、突如としてヒトを恐れる人間達の手によって“終焉”を迎えることになりました。

そのヒトはただ普通の人として生きたかった。普通の人として愛を感じたかった、ただそれだけが願いでした。
しかしそれは叶うことなく、終わり行く世界の中でヒトは愛する人を思い、そして愛する人の腕の中で醒めることのない眠りにつきました。

――…一方で、ヒトを愛した青年は、自身の腕の中で眠る最愛の人を抱き締めながら涙を流しました。
そして青年は誓ったのです。


世界を憎み、怨むことを


登場人物
プロローグ