一口分だけ欠けた雨粒
「お疲れ様です」
「ありがとうございます」
カップの中で揺れる私の顔は、安室さんには絶対見せられないほどの嫉妬心を孕んでいた。
こんな酷い気持ちは、コーヒーの中に一緒に混ざって消えてしまえばいいのに。
そう思って沈めた角砂糖は静かに溶けた。
2017/05/27
《その場で頂いたお題でお話を書くキャスより》