口下手な彼だって

「寂しい…」

つい零した私を鼻で笑う彼。


「あいにく、俺にはそんな感情ねぇからなァ」

と煙草の紫煙と共に吐き捨てられた。
そうだよね、彼に言った私が馬鹿だったよ…。


「…ンな顔するこたねぇだろ。ただ、俺には"寂しい"の定義がわからねぇ。それでもいいって言うなら、てめぇの隣にいてやるよ」


そう言った彼は大きな掌で私の頭をゆっくり撫でた。



2017/06/25