この世界について



この地球上のどこかに、天に与えられた不思議な力を持つ人々が住んでいる。
最初に足を踏み入れたのは、過去に「異端」とされ迫害されてきた人々だった。
地球のあらゆるところから、吸い寄せられるようにこの地に集まった。
彼らの多くは世界を見る「知識」や「力」を持っていた「魔法使い」と呼ばれるような人々であった。

そこはニウェスアール、白く輝く木々が彼等を守っている。


三階層の世界


ニウェスアール周辺の文化圏では、世界は3階層になっていると言われている。

現定界げんていかい
人々が住まう場所。我々が世界と認識している場所であり、虚国と星地の境界に当たる場所。

反転虚国はんてんきょこく
魔の国ともいわれる荒廃した場所。まれに虚国出身のものがその証を隠して定界に紛れていると言われている。また、古くより虚国に行った定界の者は死んでしまうと考えられている。虚国に生まれたものは「魔物」と呼ばれている。

雲上星地うんじょうせいち
雲より上にある場所で、天界などとも呼ばれる。命を回す場所と伝えられており、現代ではおとぎ話や作り話の類だと考える人も少なくない。



ニウェスアールを統べる王国


*本編に触れた部分を追記していきます


ミラトア王国


海に囲まれた魔法の大地、ニウェスアールを本土とする王国。現国王はレウェーナ・ミラトア王陛下。
南北はリーガフレド山脈で分断され、北部に主要都市が集まっており、初代王ヴィル=シュタットにより王都・ロゼアが建都される。南部地方の中心都市はティリシュで農業が盛ん。
大陸南部のアルカンナ島、マリマルロー島が王国に属している。

ラナクス学園


ミラトア王国、ニウェース聖区、ブラントゥーラにある3寮7年生の寄宿学校。
赤のリブラール、青のクラシセント、緑のステルクスに特性で分けられており、12歳から18歳の子供たちが学んでいる。
授業は各特性と学年によってカリキュラムが組まれている。以下は基本の科目である。
必修科目:文学、数学、社会科(学年ごとに地理・歴史・社会一般と変わる)、一般魔術
能力別選択:生物学・芸術(サナティオ)、武術・技術魔法(フォルツォ)、天文学・占星術(シエロ)、特殊魔術(ミデン)

能力について


ニウェスアール周辺に住むものは、魔力を伴う特殊な能力を保持している。
その能力は、癒(サナティオ)・天(シエロ)・武(フォルツォ)・零(ミデン)の四特性に分けられている。
各能力に付随して、個人に対しては魔力階級が与えられる。上からS、A、B、Cに上(+)を付けていく八階級制であり、訓練によって成長する。
普通の人間は能力があっても初めがCもしくはそれ以下であり、成長せず衰えるのみで魔力なしと見なす。
魔力階級が高いものであっても、正常な制御ができない場合(子供などは)しばしば暴走しうる。

能力特性によって職業の適正はあるが、必ずその方面で働かなければいけないという決まりはない。

サナティオ……人を癒す力を持つ。診療、手術、調剤などを行う医療者だけでなく、人の心を楽しませる役者や歌手、芸術家にも多い。

フォルツォ……優れた身体能力を指して言う。俊足、剣術、槍術などの他、能力者のための道具成作なども含まれる。軍人、技術者に多い。

シエロ、……天界との橋渡しをするもの達の能力。星読みなどを行う能力だが、現代では「使えない」能力と言われ、母数も少ない。教会に務める人に多い。自然エネルギーを操る人も居る。

ミデン……癒・天・武のうち二つ以上の能力特性を備え、多くは生来魔力が強い。全ての能力の始祖がこのタイプだったことから「零」と呼ばれている。一般に魔術師、魔法使いと言われる人々。

『白樹の星天』を読む


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