過去の遺物。考えたやつのネタバレありのネタ部屋兼お返事返し部屋。

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Wed
総てを諦めたようにわらうあのひとを愛していた

伊作とコーちゃんのはなし
本物の骨格標本が欲しくて理想の骨を持つ人間を探している伊作が忍術学園に入学。
同室となった主人公を見て「この人が僕の求めた骨格の人だ!」と一目惚れという恋愛感情を骨格に惚れたとなぜか誤変換。
主人公は誰にでも優しいけど何故か周りに壁を張っていて、いつでもどこか諦めたように笑う顔が印象的。それでも骨格の成長を見つめていたい伊作はぐいぐいいく。主人公は他の子たちより身長の発達が目覚ましい。三年で六年の身長ぐらいある。

そんな中、浩輔(主人公仮名)が千里眼を持っているという噂が流れる。
伊作は自分の野望が実は知られているのではないかと、主人公に探りを入れる。しかし主人公は千里眼なんて持っているわけがないとやっぱり諦めたように笑いながら否定する。

ある日、大事な話があると言われ浩輔に会いに行った伊作。
彼は諦めたように微笑みながら、一本の苦無を伊作に差し出した。え?と顔を青くして目を見開く伊作に、浩輔はいう。
「僕は伊作が好きだよ。愛しているんだ。でも、君は僕の骨にしか興味がないんだろう?いつ言おうか悩んだんだ。それでも未来は刻一刻と近付いていて、もう明日なんだ。明日、僕は任務が失敗して相手方の忍に捕まって拷問を受けさせられる。足の指も手の指もなくなって、目は潰されて耳はそぎ落とされて、右手首は汚らしく切り落とされ、左足の甲は潰されてぐちゃぐちゃで、骨はどこもかしこもヒビまみれだ。そんな事はいいんだ。結果的に僕の命だけは助かる。君が助けてくれるんだ、伊作。そして君は僕の姿を見て、絶望に顔を染めるんだ。君の理想とした骨格は修正できないほどボロボロになって、明らかにパーツが足りない。そのことに君は絶望していた。せっかく見つけた僕の骨格標本が…って。君にあんな顔をしてほしくない。僕の骨格をこんなにも求めてくれる君の願いを叶えたい。僕は成長が早くてもう大人の身体のようなものだ。今まで成長を見つめてくれていた伊作もわかっているだろう。今がきっとこの身体の最盛期だ。今まで大きなけがをしたことはないよ。すべて未然に防いで骨にはひび一つ、傷一つありはしないよ。さあ伊作お願いだ。どうか骨を傷つけないように僕を殺して、僕の骨格をいつまでも君のそばにいさせてくれないか。」

こうして浩輔(仮名)はコーちゃんとなって、いつまでも幸せに暮らすのでした。おしまい。タイトルはリッタ。

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