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決戦前日の邂逅(佐野+マリ) >> ueki
「お、マリリンやないか」
「……佐野、さん」
「どないしたんや?こないな場所で」
「……言うなれば、考え事ですわ」
「考え事?」
「えぇ。前に、私と佐野さんが戦った時、佐野さんは、後ろにいる森さんを庇いながら戦った事を覚えていますか?」
「………それがどないしたん?」
「佐野さんは、何度も何度も私の攻撃から森さんを庇い、傷付きながらこう言った。"コイツは死んでも守る"と」
「私には、その気持ちが分かりませんでした。戦場で守られるなんて、甘えだと思いましたし、それ以前に、何かを守るという感情が私には欠落していた」
「お金の力で欲しいものを与えられ、例え与えられた玩具を壊してしまっても、替えが利いたし、替えられるものだと思っていた。壊れてしまうのならば、もっと頑丈な物を買えば良い。頑丈でなければ意味はない。頑丈であるべきなのだ。そう思った事もありましたわ」
「マリリン…」
「でも、つい先日、戦っている中でそれが分かってきたのです。戦い、仲間が傷付いていく中で、私は胸が引き裂かれる思いでした」
「だから、バロウ戦で棄権した…?」
「えぇ。……私は分かりました。大切に思う事こそ、誰かを守りたいという気持ちに繋がるのですね」
「………あぁ」
「でも、佐野さん。貴方は一つ間違っている」
「……なんや?」
「植木さんもそうですが、自己犠牲の果てには、悲しむ人がいるという事を知るべきですわ。残された人がどんなに辛い思いをするのか、私は知っている」
「………」
「だから、死んでも守るなんて、決して言わないでくださいね?」