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「わー!レッドさん、雪ですよ。雪!」
空からふわふわと舞い降りてくる雪を両手一杯にひろげてはしゃぐ彼女を、俺は遠くから眺めていた。
…あんなにはしゃいで大丈夫なんだろうか。転んだりしないだろうか。イエローはドジだからなぁ…。
ぼんやり空を見つめる。
灰色の空から冷たい凍りの粒がとめどなく落ちてきて、頬を掠めるとじわっと溶けていく。寒さで息が白くなって、そんな光景が幻想的で不思議な気分にさせる。
そんな時だ、どこからともなく雪の玉が顔に直撃したのは。一瞬、何が起きてるのか分からなかったけど、
「イー、エー、ロー!?」
「だって、レッドさんがぼーっとしてるからですよーっだ!」
舌を出しながら、イエローは悪戯な笑みを浮かべた。それがとてもとても可愛くて、いじめたくなったんだ。
「イエロー」
「何ですか?」
イエローは、一人で雪だるまを作ろうとしていたのだろうか。しゃがみながら何か作業をしていた。
「こっち向けよ」
「今、手が放せないんです」
「そっか…、じゃあ」
俺は手に持っていた雪玉を軽くイエローにぶつけてやった。冷たさと衝撃にびっくりしたのだろう。きゃあと小さな悲鳴をあげて、こちらを見た。
「なに、するんですか」
「仕返し。だってイエローがいけないんだぜ?こっち向いてくれないから」
「もうっ、レッドさんには負けました」
降参を宣言しながら、ぷくっと赤い頬を膨らませたイエロー。だけど、まだ仕返しは終わらないよ。イエローの細い肩を掴んで、俺の胸へと抱き寄せて。
「きゃ…、れ、レッドさん…?」
「ん…」
「あの、離してください。ほら、寒くなってきましたし」
「嫌だ、この方が暖かいだろ」
「〜〜っ」
白い吐息
(雪が降る寒い季節だけど)
(君と居れば、ほらあたたかい)
10.2.7
//白い吐息