泣かない君へ

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再会の才 / よろずりんく

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アミティが眠っている間、こんな事が起きていました。


「アミティに何をしたんだ!」
「眠っているだけだ、安心しろ。痛みに苦しむ姿を見るよりはマシというものだろう?」
「お前は知っているのか。アミティがあんなにも苦しんでいた理由を」
「この娘は生まれつき月の加護を内に秘めている。今宵は月蝕。闇に月が喰われる日。月の加護を得る者が唯一力を失くす日でもあるのだ」
「月の加護を得る者?大昔のアルカ遺跡で信仰されていた、月の女神について記した本で見たような……?」
「ともかく。この娘を連れ帰るぞ」
「その前に僕の身体を返せ」
「良いぞ、返してやっても。だが、お前ごとき細い身体でどうやってこの娘を運ぶつもりだ?」
「うっ。それなら僕の身体を使っているお前だって同じ事だろう……!」
「私は、私の魔力によって小さい身体の至らぬ部分を補っている。だからお前よりは強い」
「わかったよ、仕方がないな。……って、こら何やっているんだよ!!」
「この娘を運ぶのだが、見て分からないか?」
「そうじゃなくて、何でお姫様抱っこなんだって言ってるんだよ!」
「この方が運びやすいからに決まっているだろう。それより私はこの娘の家路を知らない。案内しろ」
「なんで僕が」
「早くしないと月蝕が終わってしまうが?」

「……お前、絶対楽しんでいるだろう。ずっと前より生き生きしてるよ」
「当たり前だ。久々の自由に動かせる生身の身体なのだぞ。それに、この手の内に我が愛しの女神がいるのだ。浮かれないわけがない」
「い、いとし……!?愛しの女神ってどういう、」
「ほらほら、早くしないか」
「あーもう!僕の望遠鏡を忘れるなよ!!?」


//月食