喰われて、喰らって
ずくん、と突いたモノがより強い快楽を与えようと中を擦り上げる。ほんの少しの隙間も惜しいというように、深いところを刻む振動に目眩がした。何度も。何度も。かと思えば身体を満たしていた質量がギリギリまで引き抜かれて、不意に訪れた寂しさにヒクリと息を呑んだ瞬間、再び注ぎこまれた熱に堪らず背が反る。喉をつく声はこんなに甘かっただろうか。
影が落ちる気配に、マタ・ハリは閉じていた瞼を押し上げた。被さる身体に覆われて、やはり視界は暗い。獣のように盛り上がったサンソンの肩に指先を走らせると、白磁の顔が苦しそうに歪んだ。かたい指先が食い込むほどぐっとがうなじを引き寄せられて、頤が上向く。薄く開いた唇はなんて物欲しそう。
「……言葉にしてくれなきゃ、わからないわ」
吐息の隙間にこぼした台詞に色素の薄い瞳が揺らぐ。それが涙で滲んで霞むくらい、思考は散漫としているのに強気にねだってみせたのは、頬を撫でる彼の吐息が同じくらい熱に浮かされていたからだ。
「……キスして」
掠れた低い声音が耳朶を打つのと同時、傾いだその唇にかぷりと齧りついた。
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