急にはじまったり急に終わったり急に飛んだり台詞だけだったり地の文だけだったりどっちもだったりとにかく書きたいところを書いただけのorangeDC

高校生時代の毛利小五郎転生夢

2020/11/19


書き慣れてなさすぎて誰これレベルがすごいのでどんなのでも許してくれる方のみどうぞ。
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「あれ……、もう、りくん……」
「……大丈夫か?」
「毛利くんの、下の名前って、なんだっけ」
「……小五郎だけど。なに、呼んでくれるのか?」
「……あれ、……あれ……?」
「……無視かよ。まあ、期待はしてねえけどよ。……てか大丈夫か? 熱でもあんのか?」

 ぴたりと前髪をかき分けて触られたおでこがあたたかくなる。

「熱くはねえがつめてえな。……ほんとに大丈夫か?」
「うん。ごめんね、試験勉強で頭パンクしちゃったのかも」
「……なんかあったら言えよ」
「うん。ありがとう」

 どうして気付いてしまったんだろう。どうして今更。
 だけど、この学校に絶世の美女はふたりともいない。
 そもそも、この高校の名前は帝丹ではない。
 なぜ、毛利小五郎が目の前に同じ制服を着て座っているのか。
 なぜ、私は彼を好きになってしまったんだろうか。
 なぜ、なぜ、なぜ。








「ミスコンだのなんだのめんどくせえな」
「ふふ、……毛利くんってミスコンの意味知ってる?」
「あ? 知ってるって、ほらあれだろ、あの、ミスばっかするやつだろ、先輩もちょっと危ないよな」
「あはは! ちがうよ。そのミスじゃない。綺麗な人やかっこいい人に投票するやつだよ」

 ああ、原作通りなんだなあ。やっぱり彼は、彼なんだ。なぜだか学校は違うけれど、それなら彼の根本は変わってないからやっぱりこれは叶わぬ恋なんだな。ちくりと胸が痛むけど、でも、それでも楽しい。彼と話せるだけで。彼に微笑んでもらえるだけで。

「……んでそんなことすんだ?」
「さあ? 盛り上がるからじゃない?」
「……先輩は誰に投票すんだよ」
「私? 私は毛利くんに投票しようかな」
「え」
「……だめ?」

 彼は目立つことは嫌いだっただろうか。そんなわけない。そんなわけないから、喜んでもらえると思ったのに。お祭りに乗じて好意を伝えられると思ったのに。告白するわけではないけど。

「あんたオレのことかっこいいって思ってくれてんですか」
「え? 毛利くんがかっこいいって人気なの知らないの?」
「まじで。じゃなくて他人からのアレじゃなくて、先輩が、オレのこと、カッケェって思ってくれてんの?」
「う、うん。いやだった?」
「ンなわけねえだろ。嬉しい」
「よかった。だめなのかと思った」

 毛利くんは誰にも投票しないんだろう。あのふたりがいたときでさえ勘違いしてたとはいえ馬鹿馬鹿しいと投票しなかったんだから。

「……オレには聞かねえの?」
「なにを?」
「誰に投票するか」
「えっ、するの? 毛利くんてこういうの興味ないと思ってた」
「……まあ、オレは独り占めしたいタイプだから投票はしねえと思うけど」

 なるほど。彼女に投票して目立たせたくなかったんだな。いや投票しようがしまいがあの美貌は隠せなかったと思うけど。

「独り占めにしたいなら私にも言えないじゃない。おかしなことを言うのね」
「……ま、かっこいいって聞けただけで今回はいいよ」
「……毛利くん、そんなに自分に自信がなかったの? 私、毛利くんはモテ放題だと思ってた。普段からもちろんかっこいいけど、柔道してるところとか、さらにかっこいいのにね。それに正義感も強くて素敵なのに。あっみんなこんな感じで誰かが言ってると思ってあんまり本人に伝えてないのかな。私も、みんなから言われててしつこいかもと思って黙ってたし……」
「……恥ずかしくねえ?」
「なにが?」











「恥ずかしくねえ?」
「なにが?」

 こてんと首をかしげる先輩に頭をかいて俯く。あの日から、先輩はどこか変わった。一線を引いたようにオレからあくまで自然に逃げようとしている。なのに、オレのことを嫌いになったようではない様子に訳がわからない。こうして誉め殺しまでしてくれる。嬉しいが、複雑だ。だって照れもせずに伝えられるなら、ただの好意でしかなく男として好きではないのだろうから。複雑だが、嬉しい。惚れた女に褒められるのは最高だ。

「……先輩は明け透けにモテモテだよな」
「そう、かな」
「そーだよ。毎日オレと帰ってんのに懲りずに挑戦してくるバカの多いこと」
「……毛利くんを見てるとハードルが上がっちゃうんだもの」

 オレにしとけばいいのに。とは、まだ言えない。だって完全に恋愛対象外だ。さすがに当たって砕ける趣味はない。もう少し、外堀からでも埋めていく。

「それにしてもオレ、先輩に意外と好かれてんだな」
「毛利くんは世界で二番目にかっこいいよ」
「っ」

 思いのほか高評価に固まる。世界で二番目、なんて。すげえじゃねえか。でも、二番、に胸がじくじくと痛む。なんでだよ、一番は誰だよ。そこまで高評価なら、一番になりてえ。どうして。

「一番、は誰だよ」
「お父さん」
「……まじか」

 そんなもん、実質オレが一位じゃねえか。なんだよ、驚かせやがって。それにしてもなんでだよ。そこまでオレのこと好きなのに、なんで恋愛対象外なんだよ。

「……他人じゃオレが一番じゃねえか」
「そうだね。かっこいいよ」
「……オレのこと好き?」
「好きだよ」
「……付き合える?」
「……毛利くんにはもっとふさわしい運命の人がいるよ」

 これはノーカン。ノーカンだから。めちゃくちゃ傷付いてるけどノーカン。告白したわけではないから。提案しただけだから。てか誰だよふさわしい運命の人って。おめーだよ。


 

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