SSおきば
※:性的描写あり23.07.05
相方くん×おにいさん ※
甘えん坊の話
拒否をされたことはない。それどころか、触れて欲しいと彼自身に求められたこともある。出会って間もない頃は、罪悪感でその痣を直視することさえ出来ない時もあった。この世界の医療技術がその痣を消すことが可能であるほど高いものであったなら、手遅れになる前に処置を促していただろう。そんな思いをいつの日か本人に伝えたこともあったが、意外にも相方は素直に頷くことはなく、今のままでいいと結局話はそれで終わってしまっていた。
赤と青の混じる、呪いのような赤紫色をそっと指先で撫でる。でこぼことした不規則な凹凸は周りの肌と比べて明らかに皮質が変化していた。ぴくりと震える体、う、と漏れた甘い吐息に嫌悪は含まれていない。仰向けに横たわる彼の頬は次第に赤く染まり、細められた海色からあふれる涙で自身の鼓動はうるさいほどに唸りをあげた。
「っ、そこ、もっと……っ、ぁ、ひうっ」
膨らみを帯びた彼の陰茎がゆっくりと勃ち始め、先端からはすでに漏れている体液が股下へと伝って白いシーツへ染みを作っている。気にせず、要求をされた通りに親指の腹で下から押し上げるように撫でるのを繰り返し、同時に胸元へと顔を寄せ、ぷっくりと突出した桃色に口付ける。舌先で転がすように貪りその度に、あっ、あっ、と体を捩らせる相方に隠れてそっと口角を上げた。
「いっ、イッ、ちゃうっ、まって、さ、サキ」
かろうじて顔を上げた相方に頭を掴まれ、ふと目線を上げるとそこには真っ赤な顔でふるふると首を振っている彼がいた。まるで説得力のないその様子に思わず悪戯心か心の中で芽生え、止めていた右手で痣の全体をもみ込み、空いたもう片方の手を臀部の下へと滑り込ませる。既にひくついている穴にずぶずぶと人差し指を押し入れてはその先で奥を引っ掻き回してゆく。
「あっ! あ……やだ、だめっ! そんな、お、おれ、おかし……ひ、あぁあっ」
揺れる。響く。水音が撥ね、弓なりに曲がる体、ゾクゾクと肌がわき立ち、手を止めることなど出来るはずもなく、中と外から責められた相方の陰茎をしゃぶりつくように口で咥えた。
「サキ、さ、きッ! も、出る、出ちゃううっ!」
「……がまんふりゅな、ふきにひろ」
「このばかっ、も、おれ、イッ……あっ、あ、やら、やあぁあっ!」
しっかりと勃ちきった陰茎に浮かぶ血管を舌先でなぞり、今にも爆発しそうなそれは少し絞り上げただけであっという間に限界へと達した。咥内に広がる苦味と彼の匂いに堪らず自分もイキそうになってなんとか耐えた。それなりに多量のそれをごくりと飲み込んで口の端から垂れた過分を舌で舐めとると、形無しだと言わんばかりに背を向けた相方の臀部にこっそりと自身を宛てる。びくり、と再び体を震わせた。
「ま! って、待て待て、なあ、頼むから」
「……責任、取ってくれよ。ヒナ」
重みで苦しささえ感じる息子をぐりぐりを擦り付け、べったりとその入り口に付着した潤滑油に声にならない声を出しながら仕方無しにと頷いた彼に、思わずにやりと笑みを浮かべてしまう。
(コイツのこういうところ、だな)
こんなタイミングで、好きだと言ってしまったら機嫌を損ねてしまいそうな気がして喉の奥から零れそうになったその言葉を飲み込んで、しっかりと欲を受け止めてくれた彼の優しさに今日は素直に甘えることにする。
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