酷い頭痛と目眩がした。
荒くなる呼吸と痺れるように震える手。
手に着いた血が、気付けば全身に染み込んでくる。
腕を掴んだ男が真っ青な炎で私を包んだ。
そこで目を覚ました。
どのくらい寝ていたんだろう…未だ気怠い体と部屋に漂う独特の臭い。
「起きたか」
声のする方へと歩みを進めれば、ソファに座った男と目が合った。
この男は誰だっけ。
なんで勝手に人の家に上がり込んで、我が物顔でソファに座っているのだろう。
そのソファは私のお気に入りの場所で、そんな汚い服で座らないで欲しいなんて、未だ冷めない頭で思う。
長い足を組み換えた拍子に、床をゴロリと転がるナニか。
目線を移せばそこには死体が横たわっている。
ヒュっと喉が鳴って、一気に酸素が薄くなる。
「お前がヤったんだ、忘れたのか?」
その場に佇む私の横に、継ぎ接ぎの男が立ってこう言った。
「だから言っただろ?お前はこっち側だって」
耳元で囁いた男の声がやけに心地よい。
あぁ、やっぱり夢じゃなかったんだ。