贈り物は頑丈につき

俺の上で乱れる彼女は、淫乱の言葉がよく似合う。
今までどんな男に抱かれていようとも、それが全て演技だとしてもいい。
そう思えるほど彼女との行為は堪らない。
髪をかきあげた後に、ゆっくりと俺に視線を降ろす。
前に屈んで、俺の鎖骨から首筋にかけて舌を這わせる。
唇が重なったと同時に彼女の尻を掴んで突き上げるた。
歯が当たらぬよう器用にキスをして、視線が重なると彼女の締めつけで奥に放った。

額の汗を撫で、短く呼吸する彼女に声をかけた。

「シャワー行こうか」

「ん、」

「ほら、掴んで」

軽々と彼女を抱えると、シャワールームに向かった。
扉を開けて彼女を抱き下ろせば、何かを思い出した彼女が止まった。

「ん?どうした?風邪ひくよ」

「ちょ、っと待って。コレ外さないと」

クルリと背中を向けて見せつけたのは、首元のネックレス。
懐かしい、そう思った。
目につかなかったほどセックスに夢中だったのかと言われたら、まさにそうだと頷くしかなかった。
いつだったか、欲しいと言われて俺が彼女に渡した物だ。
金にはなりそうにないソレは、所謂安物。

彼女の後ろでソレを外してやると、彼女の手の平に落とした。

「ボディタオルが引っかかるの。本当はいつも付けていたいんだけど」

そういった彼女は見た目の割りに無知だ。
色素の薄い瞳に綺麗な髪の毛。
幼い見た目と小ぶりの胸。
まるでどこかのお姫様のような彼女は、ものの価値をあまり知らない。

「これは安物だからなぁ。ちゃんとしたのは引っかかったりしないよ」

そう言ってボディソープを含んだタオルで、彼女の背中を撫でた。

「今度買ってあげようか、新しいやつ」

浴槽の縁に座って、今度は足を向ける彼女。
白くて細い足を慣れた手つきで洗っていく。

「ううん、いらない。これで十分よ。贈り物は1つだから貴重なの」

子供みたいだった彼女が、時々こうして大人びる瞬間がある。

「そうか…でもさ、ネックレスを送る意味知ってるか?」

「???」

「“独り占めしたい”束縛を意味するんだ」

「…素敵」

「どう?それでもいらない?」

泡だらけの彼女が、少し屈んだ俺の首へと腕を回す。
彼女の泡が俺の体に張り付いて、パチパチと小さな泡が潰れてくっついて行く。

「それなら綺麗なのじゃなくて、頑丈なのにして」

「?」

「貴方しか取れない鍵つきの首輪がいいわ」

「仰せのままに、お嬢様」