コンプレスが紹介した女は、今日もアジトに顔を出す。
コンプレスがいないのになんでいるんだ。
ここはマックでもファミレスでもないんだと、言ったところで聞かないのはすでに分かっている。
「とむとむ、何してるの?」
ほら、こうやって馴れ馴れしく寄ってくる。
とむとむってなんだ、気安く変な名前で呼ぶな。
「…見ればわかるだろ、ゲーム」
「ふーん…楽しい?」
「お前バカか?楽しいからやってるんだよ」
「ダメです!弔くん、女の子には優しくしないと!」
見かねたトガが止めに入り、その場にいたスピナーですら少し慌てた様子。
「お前らここがどこだかわからないのか?ふざけてるな出ていけ」
そう言ってドアを指さしたのに、肝心の女は俺のスマホを覗き込んだ。
「あぁ、とむとむもやってんだ」
「…は?」
「コレコレ。私もやってるよ」
そう言って差し出されたスマホの画面には同じゲーム画面。
そして画面をタップして映し出されたのはキャラクター。
「…は?……はぁ?!」
スマホを取り上げ食い入るように見つめた画面には、ランキング3位のキャラクター。
「お、おまえ、これ…」
「へへへ、それ私〜ヤバくない?強すぎでしょ?」
気になったスピナーも覗き込めば
「トップランカーじゃねぇか!え!お前!?」
俺たちの反応にはてなマークを浮かべるトガ。
少し照れたように、嬉しそうな顔で笑う女。
俺ですらやり込んでいるのにまだまだランカーには及ばない。
それなのにこんな女が俺より上だと。
「おい、お前。いくら入れてんだよ」
「ん〜、80ぐらい?」
「は?俺とあんまり変わんないのになんでだよ」
「どれどれ見せて……あー、ここ勿体ないよ。内と外入れ替えて…これもいらないからこっち付けて…」
「…へぇ…なるほどな…」
「なんですか…あれ…」
「トガゲームやらないもんな、死柄木が夢中になってるゲームだよ」
「…弔くんずるいです…独り占め」
「…だったらこんな所連れてくんなよ」