コンビニ店員と 1


深夜のコンビニで届いた雑誌の荷解きしてたらいつの間にか背中に人の気配。

「なぁ、ホッチキスどこ」

冷たい声にゾッとして、声が出なくて品物がある棚を指さした。
先輩は裏で仮眠中だし、慌ててレジ内へと入った。
ホッチキスを片手にレジに立つ男はお化けと見間違えてしまうほど恐ろしい。
品物をスキャンすると乱暴に投げられた小銭。
かき集めれば1円足らない。

「まだ?」

冷たく言い放つ彼に、震える声でお金が足らないと伝えれば、舌打ちされた。
ズボンのポッケをまさぐり始める姿を恐る恐る凝視する。
手元を見れば火傷だらけ、一瞬息が詰まった。
それでも顔が見たかったのは怖いもの見たさだったのだろう。
ゆっくり視線を上に上げれば目元から血が流れてる。
いまだに小銭を探してる彼にティッシュを差し出した。

「ち、血でてます…」

「…どこ?」

私に合わせるように前かがみに屈んだのはきっと、私に拭かせるためだろうか。
震える手で傷口をティッシュで押えた。
よく見たら頬まで避けた傷口からも血が出てる。

「ちょ、っと待っててください」

急いで消毒液と包帯を手にレジに戻る。
先程のホッチキスと消毒液、包帯を合わせてレジに読み込んでスボンのポッケに入った自分の財布で精算を済ませた。

「…。」

「こ、こんど、返してもらえれば、いいので…早く手当、してください」

消えそうな声でそういえば何も言わずに彼はコンビニから出ていった。

「どうした?顔真っ青」

先輩がバックヤードから戻ってきて声をかけた。

「…顔、から血でた…人が、ホッチ、キス……ひぇっ!」

ホッチキスの意味に気づき変な声が出て座り込んでしまった。

(もう、深夜のバイト辞めたい…。)