【爆豪勝己】
やけに優しい顔つきでスマホを見つめる勝己。
なにその表情、赤ちゃんか子猫の動画でも見てるの?と気になるから覗き込めば、こちらの気配に気づいた勝己はパッとスマホを裏返した。
「覗きか?」
「む…別にいいじゃん、隠し事でもあるの?」
見せてくれなかったことに、少し不機嫌になって可愛くないこと言ってしまった。
「んな不貞腐んな…ぜってぇ文句言うなよ?」
そう念を押されて頷けばスマホの画面をかざした。
写真フォルダには私の写メが、これでもかと言うくらいに並んでいる。
一気に顔に熱が集まってスマホを掴もうとすれば躱された。
「いつ撮ったやつ!?恥ずかしいから消してよ!」
「だから文句言うなって言ったろうが。俺のスマホなんだ、何撮っても俺の勝手だろ」
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【切島鋭児郎】
ソファに体を預けてスマホに夢中の鋭児郎。
画面が横になってるからきっと動画を見てるかゲームをしてるかだ。
やけに夢中だからわたしが近付いてるのも気づいてない。
「えーいちゃん、何見てるの?」
そう声を掛ければ画面をタップしてこちらを見上げた。
「おぉ!紅頼雄斗の動画見てたんだ」
「ほんと好きだね、どう?かっこよかった?」
「おう!サイコー!もう引退してっから生で見ることなんか出来ねーんだけど、こうやって定期的に昔の動画上げてくれてるファンがいてさ」
興奮した鋭児郎はソファに座り直すと、スマホをホームに戻しテーブルの上にそっと置いてまた話し出した。
やばい、スイッチ入っちゃった、と苦笑い気味にスマホへちらりと視線を移せば、待ち受けが私とのツーショット。
この間まで憧れの彼の画像だったはずなのに。
嬉しくて鋭児郎に飛びついた。
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【上鳴電気】
「充電頼める?」
「んー」
スマホから目線は外さず手を差し出した。
コードを差し出せば口にパクリと咥えた彼の隣へ座った。
「何見てんの?」
「ひんすたぁ」
咥えながら話す彼は滑舌が悪い。
「あ、私のストーリーみた?久しぶりに中学の友達と会ったの」
「ん〜みはみは(見た見た)」
なんだか興味無さそうだし、スマホに夢中だし無言になった。
充電も半分以上溜まったし、あとは部屋でやろうと立ち上がった。
「ありがと、部屋戻る「なぁ、その友達に男もいたけど元彼とかなんか?」
「い、いや…ただの同級生」
突然の質問にビックリしながら答えれば少し安心したような表情の電気。
「男写ってんの初めて見たから焦ったわ」
頭をガシガシとかく彼は、目線を逸らし照れているようだ。
夢中でスマホをいじってた理由は、男友達が何者なのか探っていたのだと聞かされるのはもう少し先の話。
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【相澤消太】
「コーヒー飲む?」
「あぁ、頼む」
「どう?終わりそう?」
「ん"〜」
イスに体を預けてながら目頭を抑える彼。
「ヒーローの心得なんて文字に出すのが間違ってるんだよな」
と呟く彼に苦笑いが溢れた。
「でも消太くんの今回の受け持ちの子達は出来る子ばっかりなんじゃなかった?」
「…たまに酷いのがいるけどな。頼りになる奴ばかりだよ」
そう言うと嬉しそうに笑った。
コーヒーを差し出せばお礼を言われ、スマホを手に取った。
じっと見つめる画面が気になってチラリと覗き込んだ。
この間見つけた野良猫だ。
「その子、お気に入りだね」
「ああ、こいつも…な」
そう見せられたのは私が子猫を抱き上げた動画だった。
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【荼毘】
最近携帯を買い換えたらしい荼毘。
連絡出来れば何でもいいと義燗さんに注文して届いたのは最新スマホだった。
私とトガちゃんで流行りのアプリを片っ端から勝手に入れたり、最新技術のカメラで遊び尽くして初日でデータは上限まで行ってしまった。
説明書など着いていないスマホにイライラしてたようだが、次の日には大抵のことが出来るようになっていた。
「器用だよね、荼毘って」
「…急になんだよ」
「だって2、3日で完璧マスターじゃん」
「そっちの意味な」
「そっち?」
「これかと思ったぜ」
目の前に差し出された画面から流れるのは、私の乱れた姿。
所謂ハメ撮りというやつ。
「ちょっ!や、やだ!!スマホよこせ!」
「やだよ、気持ちよがって夢中になってるお前が悪いんだろ?」