愛読書の世界にトリップしてしまった。という話を聞いたら、みなさんはどう思うだろうか。
きっとみなさんは鼻で笑うか信じないでしょうね。えぇ、私だって信じたくない。

けれど目の前に堂々と建つ校舎と、雄英高校という文字が、これは夢ではないんだよと私に現実を突き刺してくる。


きっとこれは夢小説でよく見る神様のいたずらというものだな。うん。大丈夫。まずは手荷物を見てみれば、私のこの世界での『設定』とかが記してあるなにかがあるはず。

肩にかけていた鞄を漁れば、やはり一枚の紙切れと銀行の通帳、そしてスマートフォンが入っていた。

紙には私の家の地図とこの世界での私の『設定』が書かれてあった。


名字名前

クラス 1-A

個性『悪魔』

悪魔的な事なら大体なんでもできるぞ!
ただし異性の血を定期的に吸血しないと力が出ないぞ!
吸血鬼とサキュバスと悪魔の複合型だぞ!
悪魔の力を発揮し、サキュバスの力で異性を惹きつけ吸血鬼の力で力を蓄えるぞ!!


黙れ。私の感想はただそれだけだった。
個性がとんでもないのにも黙れだったし、それよりもなぜ一番入ったらあかん事になる1-Aに私をぶち込んだ。まじ黙れ神よ。

とりあえず校舎の目の前にずっと突っ立ってるのも怪しいから、早いところ教室に向かおう。


もういいや、私がいる時点でお話は崩壊したんだ。

どうにでもなれ。




△▽△▽△▽





言っていなかったが、実は私は腐女子であり夢女でありエロ女である。
つまるところなにが言いたいかというと、同性愛ものの恋愛事や同性同士のセックスに興奮し、薄い本を出版し売りさばき。
はたまた自分を主人公に見立て、推しを自分の彼氏または夫に設定した恋愛話を書いたり描いたり読んだり見たりして興奮し、あわよくば濡れ場を読む。

私はそういう女である。そこまでは良くないが、世間的に(この界隈の人間的に)まぁこういう人達は意外とゴロゴロいるものだ。
けれど私はまた違くて、そこに更に輪をかけて男性向けエロ同人を嗜む趣味がある。
女の子が男の子の上に跨り、ヨガり狂ってる薄い本を読んでは、一人静かに興奮するのだ。自分でも言っててなんだがかなりの変態だと思う。

その踏み荒らす所はもうないくらいまでにエロを嗜み、踏み荒らした私は、今その踏み荒らした人達がいるクラスへ入ろうとしている。
正直言ってもものすごく罪悪感に駆られている。特に私は悪い事はしてないんだけれど。

キスしたりハグしたり、あわよくばその上までの事を想像して文字や絵におこし嗜んだから、ものすごくこう、目を合わせたくない。
紙とか液晶越しだと違うんだよ神様。なぜよりによって一番愛おしい作品に飛ばしちまうんだい。なぜ一番エロを量産して嗜んだ作品に飛ばしちまうんだい。


立ちくらみを起こしつつ、バリアフリーが過ぎたドアを開ける。


「おはようございます!あなたも同じ1-Aの人ですの!?私八百万百と申しますわ!以後お見知りおきを!」


私のオカズの中の一人の子がドアを開けた瞬間目の前にいて、正直開けたドアを思い切り閉めたかった。


轟百やんけ前に薄い本でセックスとか恋愛とかイチャイチャとかさせてしまったわ無理逃げたい。


入学初日、すでに死にそう。
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入学しても放っておいて