夜の国の、小さな物語
誰かのカーテンを揺らして。 誰かの枕元へ、 涼しい風を届けて。 誰かの頬を、 やさしく撫でて。 フィオは、 どこへでも行きました。 急ぐことはありません。 けれど、 立ち止まることもありません。 風は、 風の速さで。 夜の国から、 世界のすみずみへ。 静かな「おやすみ」を、 運んでいきます。