覚悟は前々から出来てたけど、実際は怖い思いもある。

「いっ…た」

濃厚なキスをしている時にベッドに押し倒されて、これはヤバいと思ったらあっという間。
服を脱がされて性急にズボンを下げられた。恥ずかしくて固まっていたわたしは、イヴァンの指が突っ込まれた痛みに顔を歪めた。

「濡れてねぇな…」

苛立つようにイヴァンはそう言った。随分と過程をすっ飛ばしているような気がするけど、その言葉にショックを受けるのは普通のことだと思う。

「ま、待って、イヴァン!」
「…何だよ」

咄嗟にイヴァンを制止する。その、あの、と言葉を続けようとするが、なかなか口から出てこない。
深呼吸をして、心を落ち着かせると、わたしは勢いで伝えた。

「は、初めてなの!」
「…は?」
「…だから、あの、初めてで」

わたしの言葉はもごもごと語尾が小さくなる。
イヴァンはぽかんとしたまま固まっていた。数秒の空白があって、戻ってきたイヴァンが叫んだ。

「ハアァァ?ってコトは、お前…」
「バージンさんです。でも、でも、イヴァンなら突っ込まれても、痛くてもわたし…頑張るから」
「ちょ、ちょっと待てよ、」

わたしの目尻に涙が少し浮かんだ。
イヴァンのためなら破瓜の痛みなんて我慢するから!そんな意気込みだった。

「お前、処女?」
「う、うん。もうちょっと優しくしてくれると嬉しいな、なんて…」
「マジかよ…」

わたしはイヴァンを見上げる。手で顔を覆うイヴァン。隙間から赤くなった耳が見えた。
イヴァンは両手でわたしの肩を押さえる。ぎらりとした目でわたしを射ぬきながら、口を開いた。

「shit!俺は、優しくするとか言わねぇぞ。
…だけど、お前をだなぁ、…キモチヨクしてやるから我慢しろよ!」

イヴァンらしい言葉に自然と笑みが零れるわたし。それを見て真っ赤に染まりながらわたしに向かって叫ぶ。

「なっ、何笑ってんだ!」
「なーんでもないよ」
「覚悟しろよな」
「うひゃぁ!」

イヴァンは勢い良くわたしのブラウスのボタンを弾き飛ばして。ちょっとやりすぎ!なんて思ったり
わたしの人生でハジメテの熱い夜はまだまだ終わりそうにもない。

20100727