※付き合ってるIf
嶺亜「ねえ、また落ち込んでんの?」
「……」
嶺亜「いつも言ってんじゃん。アンチなんて気にしなくていいよーって」
「……でも」
嶺亜「伊織は他人の意見気にしすぎ。アンチじゃなくて痺愛の言葉に耳傾けたら?」
「……アンチの中に、痺愛ちゃんだっていたかもしれないでしょ」
嶺亜「でも今は痺愛じゃないじゃん。アンチじゃん。……ほらもう泣くのやめよ」
「……うん」
こういうときすぐに気づいてくれるのは私よりも年上のお兄さんだからなのか、それともれーあだからなのか。……れーあだからで、相手が私だから、だったらいいなぁ……。
嶺亜「俺はメンタル鋼じゃん? だから伊織の気持ち分かんないけど、伊織が苦しい思いしてんのは見てらんないから。辛い時は辛いって言ってほしいんだよね。一応俺、彼氏じゃん?」
「うぅー……れーあ……」
嶺亜「なーにー?」
「…………元気出るおまじない、して?」
嶺亜「いいよー。早く元気になってよね」
ちゅっ、と触れるだけのキスがまぶたにひとつ。ふたりだけのおまじない。元気になれますように、もっと頑張れますようにって、そんな願いと勇気を込めた贈り物。
「ありがと……」
嶺亜「元気出た?」
「……まだ、足りない」
嶺亜「えー、じゃあもう一回」
ちゅっ。今度は唇同士が触れ合う。驚いて、顔が赤くなって、恥ずかしくて、れーあのこと、上手く見れない。
嶺亜「あははっ、まだ慣れないの?俺たちもう付き合ってんのに?」
「今はだめなの……!」
嶺亜「なんで?まだ足りないんでしょ?」
「もうだいじょーぶ!大丈夫だから!」
嶺亜「残念。じゃ、続きはまた後でね」
ぽんと私の頭を撫でて飲み物を取りに行くれーあ。その後ろ姿に思わず手を伸ばす。
嶺亜「わ。ねーぇ、もう大丈夫だったんじゃないのー?」
「……やっぱり、まだ、だめ」
嶺亜「ふふ。んじゃ、もーちょいぎゅってしてよ?」