Snow Man LIVE TOUR2019@
朝からずっとそわそわしてた。
カメラマンさんに「今日いつも以上に調子いいね! これからデート?」なんて茶化されちゃうほどに。
仕事を終え、急いで会場へと向かう。近くでマネージャーさんに車を停めてもらい「行ってきます」と笑えば「楽しんできなね」とマネージャーさんも笑ってくれた。
『此処で待ってる』と送られてきた写真を元に友達の柚月を探す。
少しして「こっち」と軽く手を上げる柚月を見つけ、急いで駆け寄り頭を下げる。
「ごめん! お待たせ……!」
柚月「全然。まだ開場まで時間あるし、会いたかったフォロワーさん全員会えたし」
けらけらと笑う彼女は私の高校からの仲で、気を許せる数少ない友達のひとり。生粋のジャニオタさんだ。
「朝からいたんだっけ?」
柚月「そう。物販もバッチリ買えたよ。はい、これさっくんね」
「わ! ありがとう……! ふふ、かわいい」
受け取った大介くんのグッズはどれもビジュアルが良くてつい顔がほころんでしまう。どこに飾ろうかな。
柚月「今日の席やばいよ。通路前」
「えっ、本当?!」
柚月「本当。やばい。死ぬかも……」
「ひぇ……」
今までそんな近くで見た事ってなかったと思う。私もドキドキしてきた……。
会場入りして、言葉を失った。本当に通路前でドキドキが止まらない。口から心臓が飛び出そう。
柚月「ひーくん通るかな……」
「通るといいね……! 柚月の為にも」
柚月「頼むよ、ひーくん……!」
柚月の作った岩本さんの名前が入った2連うちわを持って、開演に備える。
柚月「さっくんが通ったらどうするの?」
「すっごい見る」
柚月「そうじゃなくて……。本当に大丈夫だよね? ひーくんのうちわ持って」
「え?」
大介くん、どう思うんだろ。……まぁ、通るとも限らないし。こんな大きな会場だもん。見つけてもらえる可能性よりも、見つけてもらえない可能性の方が大きいなんてのは火を見るより明らかだ。
どう返そうか悩んでいるうちにコンサートが始まった。
***
佐久間「みんな盛り上がってるかー!」
「「「いぇーい!!!!」」」
大介くんの言葉に会場がわぁっと盛り上がる。やっぱりすごい人だなぁ。ここには大介くんや、Snow Manさんのことが大好きな人が集まってて、皆の視線が彼らに集まってることに感動を覚えた。何度も見てるはずなのに。
コンサートの中盤、メンバーが散り散りとなって通路を走り回る。あちこちでファンサの嵐が起こり、黄色い悲鳴が沸く中で、柚月が私の手を握った。見れば視線の先には岩本さんがいて……。お願い、気付いて……! と岩本さんに念を送る。
走ってきた岩本さんは柚月とうちわを見て、にこっと笑ってくれた! 柚月は泣きそうな顔してて、私はイタズラが成功した子供みたいな笑みを浮かべてしまう。
その後、岩本さんが誰かに手招きをしてるのを見て、視線の先に目を向ければそこに居たのは大介くんで。駆け寄る大介くんを抱き留め、彼は私達の方を指さした。
佐久間「え!? なんでいんの!?」
私を見て、目をぱちくりさせる大介くん。私だって驚いてしまう。まさか呼んでくるとは……。驚いた顔がすぐにいつもの大介くんの顔になって、ふにゃりと笑みを向けられたと思えば急にかっこいい顔を作り出す。
佐久間「俺だけ見てろよ?」
こんな状況でもバッチリ決めちゃう大介くんに身も心も奪われてしまう。周りのファンの子達の黄色い悲鳴が凄くてびっくりした。隣の柚月は「絶対美彩に向けてだよね」と小声で呟いてた。