君の顔もすべて
渡辺「見たことあんだろ、すっぴん」
佐久間「んぇ?」
渡辺「佐倉さんの」
佐久間「あー、あるある。超可愛い。てかほぼ変わんない」
渡辺「うわ、なんかすげー腹立つ」
佐久間「んはは!」
渡辺「くっそ惚気られた」
ガシガシと頭を掻く翔太。あー、こんな話してたら美彩に会いたくなっちった。『今日、忙しい?』ってLINEしたら少しして『もうお仕事終わったよ〜』って返ってきた。えー、じゃあ行っちゃおうかな?
***
思い立って彼女の部屋を訪れる。ピンポンを鳴らしてみたけど返事はなかったから勝手にお邪魔しちゃう。まだ帰ってきてないのかな。行くとは言ってないもんなぁ。
佐久間「あー、まだ帰ってきてないや。んー、どーしよ。お風呂はー……、美彩が帰ってきてからの方が良いよねぇ」
とりあえず手洗ってぇー、テレビなんか見ちゃったりする。
佐久間「あ、えっ! これ、俺出てたやつじゃん!」
彼女のHDDはSnow Manの出演作と今期のドラマでいっぱいになっていて、愛されてるなあって実感と勉強熱心だなぁっていう尊敬に溢れた。
佐久間「あー……やばい。早く帰ってこないかなぁ……」
ソファに置いてあったクッションをぎゅうって抱きしめたらちょっとだけ美彩の匂いがして、余計に早く会いたくなった。
今日は一緒にお風呂入って、ご飯も2人で作って、一緒のベッドでイチャイチャしながら寝る。んふふ、楽しみ。俺、犬だったらベランダから美彩の帰り待っちゃうくらい今寂しいかも。
「ただいまー。……あれ?」
佐久間「おかえり!」
「わ、やっぱり! 珍しいね、結構早くからいた?」
佐久間「んひひ、会いたくなっちった」
ぎゅうって抱きしめて不足してた分のパワーを充電する。今日のコロンはちょっと甘めらしい。美彩に似合ってて可愛い匂いがした。俺の体にすっぽり埋まっちゃう彼女がたまらなく愛おしくて、すーごいきゅんきゅんした。
「充電出来た?」
佐久間「んー、まだぁ」
「じゃあもう少しこうしてよっか」
ぎゅってしてくれて、でも本当に少しで切り上げられた。理由は「アイス買ってきたの忘れてた」から。スーパーで買ったであろうものを全部冷蔵庫に入れると、美彩はまた俺に向き合ってくれてぎゅうってした。ちゅーもいっぱいしちゃった。
佐久間「今日ねぇ、ラジオですっぴんの話になってねぇ……」
「ネタバレ?」
佐久間「あ、ごめん!」
「ううん、大丈夫。それで? すっぴんの話になって?」
佐久間「収録終わった後に、翔太が、美彩のすっぴん見たことあるー? って聞いてきて。そんな話してたらすっげえ美彩に会いたくなっちゃったんだよねぇ」
「ふふ、そっかぁ。嬉しいっ」
ふにゃふにゃの笑顔でそう言われて、最高にきゅんきゅんした。
佐久間「ねぇ、美彩。したくなっちゃった……」
「……まだ、お風呂入ってないから、だめ」
佐久間「んじゃ、お風呂入ろ。お湯沸かしてくる!」
ぱっと離れて浴室へ向かう。お風呂の準備をして帰ってきたら、美彩は頬を膨らませて俺を見ていて「どーしたの?」って聞くと、何も言わずにぎゅっと抱きしめられた。んははっ、何この子超可愛いんだけど。
佐久間「んねぇ、超可愛いんだけど」
「可愛くないっ」
佐久間「可愛い! 俺の嫁最高! ちゅーしていい?」
「……ん、いいよ」
ぎゅうって抱きしめて、長めのちゅーをした。ちょっとだけ大人なキスをしたら「まだ、だめ」って真っ赤な顔で言われちゃった。早くお風呂沸かないかなぁ。あんまり遅いと俺、美彩のこと襲っちゃいそうなんだけど。