Snow ManLIVE TOUR2021in横アリB


コンサートが終わるとスタッフさんが呼びに来てくれた。ほかのお客さんが帰るよりも少し早く座席から離れ、楽屋へと案内される。
田中さんやなにわ男子さんたちが「お疲れ様です」と入っていくのに付いていく。でも困ったことに大介くんはいなかった。

岩本「あ、お疲れ様です」
「お疲れ様です……! ライブ、熱量が凄くて、岩本さんの振り付けもかっこよくて素敵でした……!」
岩本「ありがとうございます」

くしゃりと笑う岩本さん。急に柚月の顔が頭に浮かぶ。柚月に見せたいこの笑顔。

岩本「今、佐久間風呂入りに行ってて、たぶんそのうち帰ってくると思います」
「あ、すみません……、ありがとうございます……!」

ぺこぺこと頭を下げて、楽屋の端っこで待たせてもらう。ぬぅ、と伸びてきた影に顔を上げればそこに居たのは道枝さんで「こんばんは」って人懐っこい笑顔を向けられた。

「こんばんは……?」
道枝「写真、一緒に撮ってもらってもいいですか?」
「え、私ですか?」
道枝「はい。せっかくなんで」
「せっかく……。じゃあ、えっと、お願いします?」
向井「みっちー! 写真なら俺が一緒に撮ったげるから!」

どこからか向井さんが飛んできて道枝さんを抱きしめる。結局、その場にいたなにわ男子さんの数名と、向井さんと私とで写真を撮らせていただいた。

向井「ほなこれ、さっくん経由で送りますね!」
「あ、ありがとうございます」
佐久間「あ! 美彩!! 美彩ー!!!」

上半身裸のまま走ってくる大介くん。その行為は子犬みたいで可愛いのに、鍛えられた体とのギャップで笑ってしまう。

佐久間「うわ、ちゃんとピンクの服着てる……! んふふ、かわいい」
「今日のお仕事の衣装なんだけどね、可愛いから買い取っちゃった」
佐久間「んぇ、まぁじで!?」

ぎゅうって私を抱きしめてふにゃりと笑う彼が愛おしくて、ついつい私も笑顔を向けてしまう。お互いに他人の目を意識したのか、目を合わせて困ったように笑って離れた。代わりに指を絡めて繋いで、そのまま話を続ける。久しぶりに大介くんに会えたのも嬉しくて、話せたのも嬉しくて、幸せでいっぱいいっぱいになって顔が緩んでしまう。思わず「好き」って口からこぼれて、恥ずかしくなってはにかむと「俺も好き!」とまた強く彼が抱きしめてくれた。

佐久間「んねぇ、美彩。今日家行ってもいい?」
「大丈夫だよ」
佐久間「んにゃす! 超特急で帰りますっ!」
岩本「佐久間、今からミーティング」
佐久間「わ! まじか!」
「じゃあ私先帰って待ってるね」
佐久間「えぇ……帰っちゃうのぉ……」
「うん。もうちょっとだけ、頑張ってきてね」
佐久間「はーい!」

ずっと繋いでた手を名残惜しく離して帰路へ着く。迎えに来てくれたマネージャーさんの車に乗り込み、家へと向かう。「顔、緩んでるよ」なんて言われるくらい、彼が家に来てくれるのが嬉しくて、さっきまで話してたのにもう会いたくてしょうがなくなった。



夜中、帰ってきた彼に抱きついて、久しぶりにキスをして、抱きしめ合って眠りについた。それだけで普段の何倍も寝つきが良かったなんて、恥ずかしくて彼には言えなかったけど。