手離したくないと再認識して


あのデートから数週間。俺と彼女の関係に進展はない。幼馴染のまま。いや、もしかしたらそれ以下かもしれない。料理や掃除をしに行こうとしても「大丈夫」と断られてしまうばかりだ。俺、何かしたっけ。

マネージャー「宮舘さん、すみません。この方覚えありますか?」
宮舘「え?」

そう言ってマネージャーが見せてきたのはどこかの雑誌のゲラ。その見出しは『Snow Man宮舘涼太 熱愛発覚!?』というものだった。

渡辺「透華?」
マネージャー「え、渡辺さんお知り合いですか?」
渡辺「俺の妹」
マネージャー「あ! そうなんですね! じゃあ宮舘さんの幼馴染ってことですよね?」
宮舘「あ、うん」
マネージャー「そういう風に上に伝えておきますね」

マネージャーはそう言ってどこかへ走っていった。たぶん、上に話をつけるとか、そういうことだと思う。滝沢くんとかにも話がいくことだろう。

渡辺「透華と水族館行ったんだ」
宮舘「次の小説の取材がてらね」
渡辺「ふーん」

翔太はそれ以上聞いてこなかった。マネージャーからも、それ以来あの記事の話はされなかった。
あの記事は世間に公表されたけど、メンバーの妹で幼馴染と伺っておりますって事務所コメントがついて、世間は、俺の熱愛よりも翔太の妹ってところに食いついていた。