百合みたいな白くて華奢な手
「最初何乗る?」
西畑「何乗りたい?」
「悩む……、じーこ先輩! 何がいいです?」
向井「え、俺!?」
とりあえず全部回りたい、と思いつつも、怖いの苦手やしなぁ。今日はランドやなくてシーやから、ジェットコースターとかも多いねんなぁ。悩みつつも向かった先は、お土産屋。なんでかって、カチューシャとか欲しくって。
西畑「3人でおそろい?」
「いいね、可愛い」
向井「みちゅ好きなんとかある……?」
「私ですか? えー、シーやったら、ダッフィーとシェリーメイかなぁ」
西畑「ほな、俺たちダッフィーで湊月はシェリーメイってのは?」
向井「ええやんそれ」
「え、いいんですか!」
向井「おう!」
「やったー!」
くしゃくしゃの笑顔を向けるみちゅ。可愛すぎん? ずっと見てたら「見すぎ」って小声で大ちゃんにつっこまれた。
西畑「写真撮るー?」
「撮りたい!マーメイドラグーンのとこでも撮りたい!」
西畑「はいはい、康ちゃん寄って」
向井「ん」
みちゅを真ん中にして3人で自撮りして、その後大ちゃんが俺とみちゅのツーショ撮ってくれた。「お返し」ってみちゅが俺と大ちゃんの写真撮って、俺は大ちゃんとみちゅの写真撮って。写真を眺めながらやっぱりみちゅ可愛いなぁって思ったりして。
「いい感じですか? わ、めっちゃ良い!」
向井「ほんま? ありがと」
西畑「湊月めっちゃ可愛いやん」
「ね! 私も思った! じーこ先輩の撮ってくれる私ほんまに可愛いって! 喉まで出かかってた!」
西畑「言うてるやん」
「えへへ」
とにかくみちゅが俺の事褒めてくれて顔が緩んだ。でれっでれやって今の俺の顔。そっから3人でアリエルのとこ行って写真撮って、アトラクションも乗った。大ちゃんが気ぃ使ってくれたんか、俺とみちゅが隣になること多くて、違う意味でドッキドキやった。
「じーこ先輩、手、繋いでもいいですか……」
向井「へ!?」
センターオブジアースに乗り込んですぐ、こそっとみちゅがそう呟いてきた。え、ええの? むしろ、ええの!? ドッキドキのバクバクで心臓うるさいんやけど。
向井「え、ええよ」
震える気持ちを抑えて、手汗を拭ってからぎゅっと彼女の手を握る。上から包むだけだったのに、みちゅは恋人繋ぎにしてきて、ちょっと体が跳ねた。
「こっちの方が、安心、するから」
ぎゅっと握られた掌からは緊張が伝わってくる。いや、俺も緊張してんねんけど。
向井「……怖い?」
「……ちょっと」
ここ、グロい虫も出てくるし、急に暗なるしなぁ……。
向井「大丈夫やからな」
と言いつつ俺もちょっと怖い。落ちる、って瞬間に、さっきまでよりも強く手握った。……まぁ、思いっきり叫んだったけど。