徒然草


文通のいろいろ

私は文通相手を募集する時にインターネットの掲示板を利用させて貰っている。人見知りな私でも気軽にお手紙のお相手を探すことが出来るのだから、便利な時代に生まれて本当に良かったな〜と思う今日この頃。

昔は雑誌などに投稿して自分の住所を公開し、それで文通相手を探したりしていた。今思うとすごく危険な行為だけれど、それはそれで楽しいものだった。しかし、いつの間にかそういったコーナーは減っていってしまった。TwitterなどSNSが発達した今ではわざわざ雑誌で募集しなくても相手が見つかるからなんだろうなぁと思う。今でもイラスト系の雑誌などでは募集コーナーがあったりするが純粋に「文通」のみで募集している人は少なくなってしまった気がする。

その反面インターネットの文通友達募集コーナーはいつ見ても賑わっている。時々覗きに行くのだが投稿数が多い。というかまともに文通友達を探せる掲示板自体が減ってしまっているので、一部のサイトさんに人が殺到しているのかもしれない。

私は文通相手を募集する時に年齢や性別を制限していない。(というか制限してもあまり意味がないような気がしている。女性のみ募集と書いても男性からの応募は変わらず多いのでやめた)応募の半数は同年代ぐらいの女性、残りの半数は男性だ。はじめは文通を趣味にしている男性が多いことにとても驚いた。しかも30代〜40、50代など大人の男性がほとんどだった。

私は同性はもちろん、男性とも文通をしている。純粋に「文通」を楽しんでいる男性もいるので、本音を言えば性別や年齢に関係なく色んな人とやり取りしたい。とりあえず募集の段階で制限はしないようにしているのだが、応募して下さる男性のほとんどが「出会い目的ではない」「日常の事や何気ないこととか文字でのやり取りがしたいだけ」と一生懸命に書いている。応募文の半分以上が「警戒しないで欲しい」という気持ちの説明で埋め尽くされている方もいた。"男性"というだけでやはり警戒されてきているのだろうか。どの方も応募の文面からそれがひしひしと伝わってくる。純粋に文通したいと思っても男性は本当に大変なのだなぁと思う。

もちろんこちらも性別に関係なく文通したいとは思っているのだが、男女間で文通相手を探すことはとても難しい。男性本人にそのつもりがなくても女性は想像以上に警戒している。それぐらい「出会い目的」の男性が多いのだ。文通はあくまでも文字での交流だ。いつか仲良くなって文通相手と会うことを前提に、そればかり考えている人はやめておいた方がいいと私は思う。文通を続けるうちにお互いが「会いたい」と思えるほど仲良くなることもあるだろうが、男女の場合はトラブルも多い。一方が会いたいと思っても相手が自分と同じ気持ちとは限らないからだ。

私自身も過去に怖い思いをしている。中学生の時に40代の男性から手紙が届いたことがあるのだが、毎回「会いたい」と書かれていた。返事は書かなかったのだが毎週のように手紙やハガキが届き家族にまで迷惑をかけてしまった。当時は住所を公開して相手を募集するのが一般的だった為にそういった手紙も少なくはなかった。

差別はしたくはないのだが男性からの応募だった場合は応募文を特に念入りに読むようにするなど、いまでも自然と身構えてしまっている。全員がそういった男性ではないことも分かってはいるのだが、そうせざるを得ないのだ。純粋に文通がしたい男性なのか、それ以上を望んでいる男性なのか……。文面から見抜ければいいのだが分からない場合も多い。

だからほとんどの女性は募集する時に同性のみを募集条件にあげているのだと思う。文通するとなれば自分の住所を教えるわけだから慎重になってしまう。普通にただ文通したい男性にとっては出会い目的扱いされるのはたまったもんじゃないのだが、女性側としても変な男性とトラブルにはなってからでは遅いので結局は弾くしかないのだ。難しいなぁと思う。



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