貴方を愛してた、それは否定出来ない事実。
…否定しようとも思ってないけれど。

そして多分、その気持ちは、今も…。


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一護と話して勝手に消えた自分を、彼は倒れながらどう思っただろう。そう心の隅で考え、死神でも良い 誰か彼に気付いてくれる様に霊圧を飛ばした。
その後は逃げる様にその場を去り、足は自然と生前自分が住んでいたマンションへと運ばれた。

扉をくぐり抜け(通り抜けたという方が正しいかも)リビングを見回す。
朝慌ただしく出た時に散乱したクッションや、宿題をやるために広げたノートやシャーペン。宿題が終わったら片付けようと思っていた数冊の雑誌とか…、何一つ変わっていない。
ただ、少し変わった所といえば、窓を開けていないせいで少し埃っぽい部屋の雰囲気くらいだ。

「…もう、此所には戻れないんだ…」

ポツリと呟いて実感する。
そうだ、もう自分は少し前までの生活に戻る事が出来ないのだと。ならば、この部屋の物を全部処分して、明け渡さなければ。

「…誰に処理してもらおうかな」

やっぱり、自分を良く知っていて、家に良く出入りしていた人が良い。でも、今は逢える状況じゃないから、今の時間確実に居ない人。
そう思って頭を整理していったら、あの人しか浮かんでこなかった。

「まぁ、家に帰るまで時間かかりそうだし…良いかな?」

意味不明な一人事を漏らし、貴重品と、さらさらとメモを書いた紙を巾着に入れ、部屋を出ていった。




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ココロ

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