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キミ唄>ねがいごと
2016/12/13 21:29

Twitter供養その2。


「はぁ…」

吐いた息が白い靄となって霧散する。今日は流星群が見れるらしく、年甲斐もなくベランダに出たが失敗したか…。

「そんなところで…風邪ひくぞ」

後ろからの呆れた声に振り返れば同じようにベランダに出てくる彼で。

「秀くんこそ風邪ひくよー」
「そんなヤワじゃないさ、今日は流星群だったか」
「うん、そー」
「願い事でも?」

静かに、しかし興味深そうに聞いてくる彼に笑みがこぼれる。

「知りたぁい?」

からかい混じりに問えば、意地悪そうな笑み。あ…また失敗した。

「そりゃあな、なにせお前のことは何でも知りたいと…思っているからな」

寒いはずなのに顔が熱い…。

「…っ意地悪い!」
「そう言うな、ほら上見てみろ」
「え、わぁ…」

促され空を見上げれば降り注ぐ星々で…。

「ここまでキレイに見れるとは思ってなかったなぁ」
「あぁ…そうだな」

ただただ二人で星々を見上げる…その時間がとても嬉しくて幸せで…。

「ふふっ」
「どうした突然」

上げていた視線を下げ、不思議そうな彼の目を見る。この目もキラキラしててキレイ…。

「んー…幸せだなぁーって」

あ、キョトンとした顔…そんな顔も愛しくて、この時間を噛み締めるようにその肩に身体を預けた。

「願い事、したのか?」
「してないよ…もう、叶ったから…」

キミ唄  

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