SS(short story/short short/sied story)
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更新者:sp/iPod
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登録日:2016/06/29(水)08:58:25
更新日:2016/09/07(水)15:58:21
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二次創作 小説 星新一
紹介文
セガ・サターン等SSと略される言葉は数多くあるが本項目では創作に関連した語句のみに限定して解説する
SSとは
@短編小説(short story)/ショートショート(short short)
A二次創作小説(side story)
これら2つの語句の略称である
@短編小説(short story)/ショートショート(short short)
短編小説(short story)/ショートショート(short short)とはどちらも小説の長さの分類である
400字詰め原稿用紙の枚数で区別しており、長編から分類していくと一般的な解釈としては以下のようになる
長編……250〜300枚以上
中編……100〜250枚辺り
短編……30〜100枚辺り
ショートショート……5〜30枚
掌編……300文字〜5枚
枚数はあくまで目安であり厳密な枚数の規定はなされていない
諸兄らの中には短編小説を読んで
「なんだよ! この小説100枚を越えているのに短編小説として扱われているじゃないか! この項目を建てた奴は嘘つきの屑やろーだ!」
と、憤慨される方もいるかも知れない
だが建て主としても明確な規定を設けない文学界が悪いのだとしか言えないので我慢して欲しい
・短編小説の歴史
短編小説は18世紀〜20世紀のアメリカで発達したと言われている。当時のアメリカでは他国の書籍を国内において無償で再販してよいという法律がありアメリカの作家達を窮地に追い込んでいた
当時の出版社は利益を求め海外(主にイギリス)の作品を優先し自国の作品を冷遇していたのだ
出版の機会が与えられないアメリカの作家達は出版社の発行する雑誌に注目し。雑誌に適した読み切り型の短い散文を書くようになった。そして、短い散文形式の持つ利点に言及する男が現れる
エドガー・アラン・ポーである
ポーは文学作品は一息に読み切れるような適度に短い物であるべきだとする独自の文学理論の持ち主であった。彼にとっては長編など読むのが面倒なだけだったのかもしれない
当時、短い文学としては短い詩と短い散文の2つが存在した。ポーは詩と散文を比較し詩の方が優れた芸術形式としながらも散文にも利点があると指摘し、散文の方が詩よりも広い領域を扱うことができ、かつ大衆が受け入れやすい形式である。という結論に行き着いたのだった
自分の理論を元にポーは短い散文を発表しつづけ短編小説家の元祖になる。だが、ポー自身は短編小説という言葉を使っていない。これは短編小説という用語が当時はメジャーではなかったからだ
また、ポーは短い散文の優位性を証明してみせたが短編小説というジャンルを確立するには不十分だった。
当時、短編小説と長編小説の違いは長さだけである。というのが一般的な考えであった
長編小説との差異が明確化され、短編小説というジャンルが確立されるのは後の世になる
20世紀になったばかりの1901年。ブランダー・マシューズという男が「短編小説は固有の論理にしたがった自律的な形式である」と主張した。マシューズの主張はポーが言及しなかった長編小説と短編小説の違いを説明した物だった。
マシューズの主張によりアメリカの作家達が冷遇に喘ぎながらも書き続けた短い散文形式は文芸の1つのジャンルに足る物だと保証された。短編小説の夜明けである
ただ、短編小説そのものが大衆に広く受け入れられたわけでは無かった
20世紀の初頭。アメリカの雑誌業界は大きな転換期を迎えた。それまでの雑誌は定期購読料が主な収入源であり読者からの投稿を中心に構成される事が多かった
だが、印刷技術の発達などで拡大した市場が雑誌の形態を変化させた。雑誌社の主な収入源は定期購読料から広告料に変わり。各雑誌社は莫大な広告料を元に安価に雑誌を大量生産することになる
広告料に依存した形態に移行した各雑誌社は雑誌の内容を読者投稿中心のスタイルから有名人のゴシップなど読者の歓心をかうための記事を中心にしたスタイルへと変更していく
大衆雑誌の時代が到来したのだ
パルプ・マガジンと呼ばれる粗雑な雑誌類が登場したのもこの頃だ
多くの雑誌には短編小説が掲載され大衆は小説に描かれる英雄譚に心踊らせた。ここに至って大衆にも広く短編小説というジャンルが知れ渡る事になったのだった
・ショートショートの歴史
O・ヘンリーという作家がショートショートの元祖である。彼は短編と掌編小説を数多く発表している、アメリカの短編小説の賞にO・ヘンリー賞というものがあるくらいだ
だが、ショートショートというジャンルが確立されたのは彼の死後になる
ショートショートというジャンルが生まれたのは1920〜30年代頃のアメリカだった。やはりアメリカである。コスモポリタンという雑誌が考案した形式だ
コスモポリタンのみならず当時の大衆雑誌は前半部を上質な紙で、後半部を質の悪い紙で構成している物が多くあった。前述したパルプ・マガジンという物だ
こういった雑誌では小説の冒頭の2、3ページを質のよい前半部に。本編を粗雑な後半部に掲載するのが通例だった。当時の読者からはすこぶる評判が悪かったのは言うまでもない。
読者から
「こんな読みにくい構成にするなら2、3ページで終わる短い小説を掲載しろ!」
という尤もな意見が殺到したためコスモポリタンの編集長がサマセット・モームという作家に短編小説より短い小説の執筆を依頼する
掲載された小説は評判になり他の雑誌にパク……採用され、ショートショートというジャンルが確立した
日本においては都筑道夫がショートショートを世に知らしめる事になる
短編小説及びショートショートの代表的な作家
短編小説
樋口一葉
エドガー・アラン・ポー
芥川龍之介
O・ヘンリー
ショートショート
サマセット・モーム
都筑道夫
星新一
アイザック・アシモフ
Aネット小説/二次創作小説(side story)
本来webで掲載されている二次創作小説をSSと呼ぶ
諸兄らの中には
「二次創作だけか! 俺が書いているオリジナル小説はどうなるんだ!」
と、憤慨する方もいるかもしれない。諸兄らの憤りも尤もである。近年ではSSというとオリジナル、二次創作関係なくネット小説全体を表す言葉になっているのは誰の目にも明らかだろう。本項でもネット小説全体を表す語句として使わせていただく
・SSの歴史
SSの歴史はネットの歴史であると言っても過言ではない。日本ではパソコン通信時代から自作小説を発表する強者もいたようだしネット黎明期と呼ばれた1990年代後半から2000年代初頭には既にエヴァンゲリオン、ナデシコなどのキャラクターを使った二次創作小説が存在していた。一次創作も同様に存在し例えばSAOの執筆が開始されたのは2002年の事だ
当時のSSは個人サイトで細々と書かれる事が多かった。現在ネット小説大手の某なろうも元を辿れば名探偵コナンの二次創作サイトに行き着いてしまう
各サイトはリンクで繋がりSS作者同士の小さなコミュニティがネットのあちこちに存在した。当時はネット小説を検索するサイトも多くあり、SSを読む方々の大きな助けとなっていた
ネットが発達していくと個人サイトや検索サイトが徐々に数を減らしていき前述した某なろうのような小説投稿サイトが台頭する事になる
・SSの用語と解説
メアリー・スー
・アメリカのSFドラマ、スタートレックの二次創作小説に登場するオリジナルキャラ。現在では作者の願望が透けてみえるような「ぼくのかんがえたさいきょうのきゃら」を示す言葉として使われている。本来は二次創作限定だが最近では原作の登場人物にも使われる事がある
オリ主
・オリジナル主人公の事
エターなる/エタる
・作品が更新されなくなること。理由は様々
転生もの
・SSの主流になっているかもしれないジャンル。現代で死亡した主人公が異世界で転生するパターンが多い
チート
・主人公が世界観にそぐわない強さを持っているパターン。二次創作でやると高確率でメアリー・スーになるから気を付けよう。強さは世界観通りだが頭脳、知識がとぴ抜けている場合もある
最後に。これからSSを書こうと思っている諸兄へ
自分が面白いと思う物を書くのが一番だと建て主は思う。商業用の小説ならともかくSSとは趣味で書くのだから、自分が楽しめなければ意味は無いだろう
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