※下ネタが飛び交います

あれからまた3ヶ月経った。告白され、お付き合いしてから半年程になる。
それまでに恋人らしい事と言えば、そんなに無かったりする。
放課後、帰宅してる途中にさりげなく手を繋いだ事、テスト勉強でお互いの家に行き来した事。その時に1度だけ勇気を振り絞って私から抱きついたが、ピシリと石のように緊張でガチガチに硬直された。
それ以上といえばマイクに「もう付き合って随分経っただろォ?したか?セックス」という問いかけに大きく動揺を見せた相澤君に「恋人らしい事しないと飽きられちゃうぜ?」というお節介というか変な助言を鵜呑みにし、いきなりキスをしてきた事位か。
耳や首を真っ赤にしながら目をかっ開き凄い勢いで迫られた上に口と歯がぶつかり、唇が切れる始末でとんだファーストキスだった。相澤君も相澤君で痛みやら失敗した羞恥心やらでそれ以降は1度もしていない。
恋人らしい事をしてないからと言って別に相澤君に飽きる事なんて無かった。
ちょっとした事で耳を赤くする無知でウブな相澤君がとても可愛いのだ。恐らく性行為の知識も保健体育で習った程度でしか無さそうだ。マイクも「あいつ無知すぎて怖い」とぼやいていた程だし
そんな相澤君に対して私は結構知識は豊富な方だと思う。お付き合いする事に関しては相澤君が初めてだが、中学の頃に周りの友達は彼氏が居る事が多かった。女子だけが集まると自然と彼氏と上手くいってるか、性行為は上手いかだとか下の話になる。いつも躱そうとするのだが、逃げる事を察知してくる友達が私の周りを固めてきたのだ。無駄に知識が増えただけで苦痛だと思っていたが、今ではいつこの知識を生かせれるかドキドキしていた。


「名字、今日用事あるか?」
「いんや、無いよ〜」
「・・・じゃあ、家、来るか?」
「いいの?じゃあお邪魔しようかな」
終業式、2人で肩を並べて歩いていたら少し緊張した顔で話を切り出してきた相澤君
つ、ついにこの時が来たか・・・!?と生唾を飲み、普段通りに返事をした。
相澤君とそういう事をする事に抵抗はないし、むしろどんな事をされるんだろうか、とやはり期待に胸が膨らむ。
だが、それ以上に私は相澤君の乱れた姿を見たい。とても見たいのだ。
そこで、ふと私は1つの案が思い浮かんだ。無知な相澤君だからこそ出来るかもしれない事。
今まで聞いてきた性知識はほとんど役に立たなさそうで、想像上でしか無いが実践してみよう。最初が肝心だ。そう心に決め相澤君の家に足を運んだ。

さて、家に来てお喋りしながら適当に寛いで30分は経った。本当にそういう事をするのだろうか?勝手に私だけが舞い上がっていただけかもしれない。
しなければ次回に持ち越しかな〜と相澤君が持ってきてくれた飲み物を一口飲み、向かい合った相澤君に目線を向ける。
先程から沈黙した時に相澤君がこちらに目を向けず、少し挙動不審になってる所がある。私が話し出したら目を合わせて話してくれるが、そうでない時は何か緊張してる面影がある。
少し進展出来るかな、と期待に胸を膨らませ、きっかけになるか分からないが話を振ってみた
「相澤君、どうしたの?」
「え、何が」
「さっきからソワソワしてるというか」
「・・・そんな事無い」
「本当?体調悪かったりとかしない?」
「全然悪くないよ」
「そっか、それは良かった」
特にきっかけにもならないか、と少し落胆しながら出して貰ったお菓子をつまむ。モグモグ噛み砕いていると、相澤君が話を切り出してきた
「あ、のさ」
「ん?」
「名前で、呼んでいい?」
「うん!勿論、そういや半年付き合ってまだ名字呼びだったね〜」
「確かに。もう半年経つのか」
「早いよね、ヒーローの勉強してたらあっという間だったよ。あ、私も名前で呼ぶね」
「うん、それで・・・さ」
「ん?」
「変な事聞くけど・・・名前ちゃん、はさ。」
「うん」
「俺とそういう事したい?」
「そういう事って?」
「・・・えっちな事」
消太君から顔を真っ赤にし、羞恥からか少し震えつつ「えっちな事」という発言を貰った。何だこの小動物って錯覚する程だ。下腹部辺りがジンッとなりつつ頷いて返事をした
「俺、付き合うとか初めてだから、そういうの分からなくて」
「私も初めてだから分からないよ。でも安心して」
優しくしてあげるから。という言葉は胸にしまい、おずおずと両手をこちらに伸ばしてくる消太君の胸に飛び込んだ