俺にはムカつく女がいる。



「いらっしゃいま…うわ」



店内に俺が入ってきた瞬間露骨に態度を変えたコイツ。


チビだし口悪いし、服はいっつも地味な色のパーカーにジーパンか
ジャージのだっせー格好だし


何よりも無愛想だし。


大学でも野球部に入った俺はいつも夜に家の近くのこのコンビニに来る。


家賃が安い俺の家は大学からはそんなに遠くは無いけど


大学から東にいったとこにあって駅前から大分離れているからか、どっちかといえば年寄りが多い。大学生もいるけど。


だからスーパーも何件かあるけど、俺が帰る時間にはとっくに閉まってるから

このコンビニは唯一買い物ができる場所だ。

半分スーパーみたいな感じで食べ物も結構あるし、独り暮らしの俺には最高だ。


…この女さえいなければ。


コンビニに行くと、必ずいる。


「こっち見んなキモい」


無意識に睨んでたらしい。



つか、キモいとかお前にだけは言われたくないっつーの!


俺は今日発売の雑誌をソイツのいるレジの台にドサッと置いた。


「何だよその置き方ムカつく」


「わりー、手ェ滑ったわ。…て、袋ちっせーだろ」


絶対からあげクン1個とか入れる奴じゃん。


「入れてやってんだから文句言うな」


「それがお客様に対する態度か、慰謝料払え」


「はぁ?ワケわからんクレームつけたからお前が慰謝料払え」


「お客様ナメんなよ」


つーか、袋無理矢理入れようとしてんじゃねーよ。


何か一生懸命だし嫌がらせになってねーよ。


あきらめたのか、今度はめっちゃデカイ袋にジャンプが入れられた。


「私がナメてんのはあなただけです」


「んだとコラ」


「はい、てことでシッシッ」


手で払って
帰れと促すような動作をされたから頭にきたので


俺はコンビニを出た。



「…うぜー」

いつも思うことがある。
なんでこんなに嫌われているんだ。

わかるけど、でもわからない。
もし俺の推測が正しければ、それだけのことでここまで俺を嫌いになるのかというちっぽけな理由だから。

しかもそれは確証が無い。
本人も俺と話したがらないから。

だから余計にムカつくし、イライラする。


もどかしい。

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