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「もしもし、高田さん」
『おー、王子…何、どうしたの?』
なんだか切迫しているような気がする。どうも声に落ち着きがない。
「…いま大丈夫ですか?」
『大丈夫じゃないけど何?君が掛けてくるなんてそっちも大丈夫じゃないでしょ』
「まぁ、はい。いや、単純なことですが潤のケータイ機種と番号を全て送ってください」
『は?なんで?』
「喧嘩したので」
『ダメに決まってんじゃん』
「いやそうなんですけど。うーん…」
『なんだよ、何があったの』
「その…行方がわかりません。ので、調べたいんです」
『聞けばいいじゃない』
「聞けりゃ苦労しないんだけど今掛けるとお互いね、ちょっと厄介」
『んな喧嘩は他所でやってよ。俺忙しいんだよね』
「わかってますよ!だけど…」
『だめ、とにかく俺別件でいま無理。一人今死んだんだよ捜査員が!』
「…は?」
『丁度東京の銀座付近だよ。お前ら近いよ。まぁこいつはそろそろ抜ける予定でしかも機密データパクってたから暗殺だろうけどってあんま話しちゃうと殺されるから言わないけど。だから無理!じゃあね!』
一方的に電話が切れた。
なんだよクソの役にも立たねぇな。
「わかりましたよクソ上司」
もーなんでこんな時にあの野郎電源落としてんだよ。
それだけヤバイってわかってんならなんで行くのあの子バカなの死にたいの?
最後に電波確認出来たのが六本木というだけであとわかんねぇよ六本木どんだけ広いと思ってんだよてか生きてんの?
「お客さん」
「はぁい」
「六本木のどこで降りますか」
「…駅で」
こっちが聞きてぇよ運ちゃん。
こりゃぁうだうだしてても仕方ねぇな。
取り敢えず頼れそうな…。
政宗は飛ばして…。
あとはうーん。てか伊緒にまず連絡しますか。
2コール位で即座に『はい』と伊緒は出た。
『お迎えですか』
「いえ。あのですね。
俺今日帰れないかも」
『お迎えですね』
「あ、そーゆーんじゃないんですよ。
いやあのクソ姫の行方を追っていまして」
『は?』
まぁそうなりますよね。
仕方なく少し端折って現状を説明した。結果、『意味がわかりません』だった。
「だから、」
『一人で今六本木に向かってるんですか?宛もなく?』
「…はい」
『まぁ今叱っても仕方がないですね。あの、悪いんですがどっか店でも入って頂けますか?俺今から行きますので』
「はい?」
『ついでに慧さんに連絡します。だってあんた明日そんなんで穴開けられても困ります。てか半休にしましょう。皆さんにご一報を』
「あ、はい」
え、なにこの子。
なんて大人の対応なの。
一方的に電話が切れた。
どうして俺の部下や上司はみんな勝手に電話を切るのか。
まぁいい。
一斉送信で取り敢えずメンバーに半休連絡をした。
即行で慧さんから連絡が入った。
From:猪越慧
To:部長
件名:
伊緒くんから少しだけお話を伺いました。
潤さんが行方不明ということですが、ただいまお電話はよろしいでしょうか?
流石だ。そしてありがとうございますごめんなさい。
いまはあまり聞かれると…。と言う旨を送る。
しばらくメールでやり取りをしていたら気持ち悪くなってきた。マジか。慣れたつもりだったが。ちょっとやめよう。
伝えたことは、速見の元へ行ったらしいということだけだった。
少しへばって暫くケータイのメール作成画面のままにしておいたが、一通届いた。慧さんからだ。
マジか。
開こうとしたら、作成中のメールを保存するか破棄するか選択画面が出てきた。
うるせぇ察しろ。しかしどうしよ。
取り敢えず保存。
見てみると、速見秀次郎が今日予約しているホテル一覧が、3件送られてきた。
3?なんで?
てか流石なんすけど。
下には一文、
朝飯前です(^o^)/
とあった。案外可愛いな43歳。
ありがとうございますと送ると、まだ連絡は取れてないのでこれから確認してみます。とのこと。
その辺で漸く六本木についた。料金を払い、さっそく3件場所を調べてみる。
あれ?
どこも六本木じゃねぇな。
マジか。え?
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