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ここには静かな空気が流れているような気がした。
階段を一段一段、ゆっくりと降りていく足音は、一つで。
冷たく肺に浸水していくその期待は一体なんなのか。
そう、これはその、
終わりの序章の始まりだった。
戦地、そこに一歩一歩進む俺の足跡は血痕だろう。
背に背負った亡霊のようなそれはしかし、かつてともに生きた、仲間たちで。
それと心中することは厭うことなんかじゃない。
呼吸があった、喜びも感じた、いくつもの願いがあって俺は考える。M18の使い慣れた手の馴染みなのか、
あの重いデザートイーグルなのか。答えを出すために、これは自分の重ったるい正義感や利己で片付けられる代物では、なくなっていた。
FBI日本支部長、高田創太。
戦いの幕はとっくに破られていたのだと、そう、感じたままに部署を畳んだ。
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