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…今更?
「えっ、」
「はははっ、意外と大人っぽいなそれ」
…本当に彼は楽しそうに笑って。
急激に頭に血が登り「なにそれ、えっ、あの、」としどろもどろになる。
初めてだ、こんなこと。
あまりの自然さ、それでも動揺する。
「…いきなり爆弾を…っ、」
「ビビるよなぁ、のしつけて返す」
「はぃ、」
「好きじゃなきゃいらんから、それ」
…本当に投げられてしまった。
「あのっ、」
「好きな女は甘やかす。訂正しました」
なのに顔を見合わせないのは。
「…恥ずかし、」
「だな」
「そのわりにどこか悪どい…」
「大人ですから」
なんて。
「…酷い、」
熱さに泣きそうになってきた。
けどこの昂りだけはわかる、悲しいことじゃなくて。
ふぅ、と息を吐いた千秋さんもなんだか、軽くなったように見えた。私はどうやら…肩を、気を、張らせてしまっていたようだったけど。
だからこそ対等で…面白いというのも気持ちがわかる気になった。
ストックホルムシンドローム…とは…。一体なんだろう、帰ってから検索しようと思えた。
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