太陽に愛された

あの子との出会いは強烈だった。


敵が市街地で暴れていると通報を受け向かった先で敵の個性暴走事故の大きな爆発に巻き込まれて…
衝撃に目を瞑って、次に目を開いた時に私はあまりの状況に脳の処理が追い付かなかったもの。


雷がドォオンって落ちた時、私もそこに落ちた。

ざぁざぁと雨が強く空から降り落ちる中、あの子は「生きてた」だの「もうけ」だのとニコニコと笑って落ちていた麦わら帽子を被り、そしてあの子に直撃する形で空から落ちた私に振り返って「オマエ誰だ?」なんて呑気に言ったあの子の顔ときたら…ふふ、今思い出してもマヌケで笑える。

後から聞けばあの子は処刑されそうになってたんだって。
その首を切り落とされそうになってた時、空から雷鳴と落雷と、そして私が処刑台へと落下したと。サンジくんから聞かされた。


呆然とする民衆達に囲まれ、瓦礫の中状況の整理が出来ていない私をあの子は見下ろす形で…まるで時が止まったのかと錯覚するくらい私達は長く見つめあってたかもしれない。

そしてあの子が言った、「これは、“うんめい”ってやつだ!」この一言で私の人生がガラリと変わったから…まぁ、あながち間違いじゃないのかもなぁって思う。

曇天で、まるで嵐だったあの日。
あの子…、ルフィのニカっと笑った笑顔はお日様みたいに晴れていた…







俺達は海賊だ!海賊だから欲しいモンは奪って攫うんだ!
俺はお前が欲しくなった!だから俺達と来い!


最初は頭おかしいんじゃないのコイツ??って思った。しかも海賊。しかも異世界。まるで意味わからん、って。
あのローグタウンって所からはルフィに攫われる様にしてあれよこれよと海へ出て、そしてあれよこれよと碌に会話も出来ないまま船で山を登る!とかまるで意味わからない状況に私は終始混乱していて、皆が慌ただしく船の舵を取る中何故か鬼の形相のナミちゃんに「アンタも突っ立ってないで働きなさい!!!」とか…。えぇ…ってなったよね。

んで大きな鯨に食べられた。

うん、まるで意味わからん。

大きな鯨さんのお腹の中で、やっと「誰だコイツ?」ってなった皆と、「面白そうだから拾ってきた」って言ったルフィに頭を抱えたのは言うまでも無くて。

無邪気で、強引。
そして顔に似合わずちょーーー俺様!ちょー!自己中なルフィ。
一度決めたら絶対に曲げないその意地ときたら…ほんと、ほんっと、困る。

そして、そんなたかだか17歳そこらのガキンチョに心をとんでもなく乱されるとは、あの時の私は知る由も無くて、
あーあ、ほんとう、なにやってんだよ25歳!元の世界だったら普通に犯罪だぞ?未成年者淫行で普通にしょっ引かれるやーつやん!って…まぁ、何故かこっちに飛ばされて年齢が逆行した私はルフィと同じ17歳くらいになってしまってたから…セーフ、っちゃぁ、セーフ??

いや、しかし心は痛かったわ…うん…。


てんで話を聞かないルフィ。
船を降りるといっても「ダメだ」の一言。
話は平行線をだどったまま、気が付けば彼らの冒険に半ば巻き込まれる形で私はメーリーちゃんの背に揺られてこの不思議な海の世界を渡って行った。


沢山の冒険をした。この世界での毎日はとても濃くて、ヒーロー活動に明け暮れていた毎日よりも目まぐるしく日々は過ぎて行った。

船を出ていきたい私と、私を離そうとしないルフィ。
いっつもそのゴムゴムの腕を私の身体に巻き付けてはぎゅうぎゅうと抱きしめられて頬ずりされて、私は猫かなんかか?って顔をしかめるばかりだったのに…気が付けばそれが当たり前の日常になっていて、あぁ、これは絆されてる…、と焦りを感じ始めた頃。
この海賊なのに海賊らしくない陽気な彼らは、今まで順調に船を進めて来ていたのにことごとく高い壁にぶち当たる様になった…。


海賊も、海賊なりに仁義がある。

無法者の彼等だが、海賊“ごっこ”ではない。彼等は覚悟を持って、“麦わらの海賊団”に誇りを持っているし、ルフィは船長だ。
自由奔放でいつもは考え無しに突っ走るルフィだけれど、腐っても船長。彼はこの海賊団を背負う身であって、この船の道しるべとなる存在だ。

ウォーターセブンでの出来事は、きっとルフィにとって凄くつらくて苦しかった事だろう。
一人の為に判断を誤っちゃいけない。彼にとっては家族のように皆を思っていても、ケジメをつけなければいけない時は必ず訪れるし、世界はそこまで甘くないのだ。

酷だな…、って思った。

悲しそうに、凪いでいるルフィを見て、私は笑顔が似合う彼の腹の底を見た気がした。

ルフィは、とても泣き虫で寂しがり屋だった。
ウソップくんとの決裂と、ロビンの脱退。そしてメリーちゃんを失うと言う事は…ルフィにとって大きな決断をしなければならなかった一つ目の大きな壁だった。

そして、私もあの時…ウォーターセブンに残り、彼らを見送ろうと決意を軋む心の中考えていたのに。
気が付けば私の身体は勝手に動いていた。

エニエスロビーで、この世界の正義が彼らに襲い掛かる中、私は…ただ、純粋に彼らを失いたくないと思ったのだ。
おかしな話だろう。私はヒーローで、彼らは海賊。

なのに、どうしてもこの世界の正義に賛同することが出来なくて…この世界に殺されそうになりながらもがき苦しみ幼いながらに悪魔の子と呼ばれたロビンの過去に、自分自身を重ねてしまったのだ。

無理だった…昔を思い出すみたいで、放って置く事なんてできなかった。

無慈悲な集中砲火を食らう中、奇跡のようにメリーちゃんが皆の事を迎えに来たあの事は一生忘れられないと思う。

私は、ただ一心で疲弊しきった皆をメリーちゃんの元へ!とだけ、ココに来るまでにもう体力も使い果たしてしまって、鉄の味で満たされた口内…軋む身体、少しでも気を抜けば途切れてしまいそうな意識の中、必死に皆に降りかかる暴力の雨からいつの間にか大好きになっていしまった彼らを守りながら、メリーちゃんの元へと皆を導いて…船に乗った皆を確認した後、私は一人残って彼らの退路を邪魔する正義に立ち向かう覚悟をした。

だって…おかしいじゃない…、正義の名の元で、こんな無慈悲な非道は絶対に許されない。

私は…、救って、守って、そして完封無きまでに勝つ。それが私の中の正義。

なまえ!!なまえ!!って、私を必死に呼ぶ皆を背に、私はこの身を挺してでも皆を守らなければ、とメリーちゃんをワープゲートへ潜らせてエニエスロビーから脱出させようとした、その瞬間…、


バカヤロォオオオ!!!

って…、肌がビリビリするくらい…ルフィの怒りが溢れる叫びを耳に、身体に巻き付くこの圧迫感に涙した…。


ベチン、ってメリーちゃんの甲板に叩きつけられるように、ルフィに攫われてしまった私。
先の戦闘で、もう身体の限界はとうに迎えただろうルフィの力無い平手が頬に当たって、バカ、バカヤロウ、バカなまえ…、と顔を涙に濡らしたルフィに覆いかぶされながら…首元を掴まれて皆が驚く中、いや…マジで私も驚きすぎて思いっきり血吐いたけど…、あの時、ルフィは意味を分かってしているのかも怪しかったけど、まぁ…なんていうか、その、すっごいキスをされた…、ええ、もう…、舌入って来たし…、うん…。

「なまえっ、おまえに守られるほどムカつくことはねぇ!!…っおまえは俺んだ!!俺がおまえを守る!!」

もうこんな事絶対にすんな!!

そう言ってルフィはまた、私に噛みついて…あまりの気迫にあのサンジくんですらルフィを止めようとはしなかった。
いや、止めてほしかったんだけどね!!思い返せばクソ程恥ずかしかったからね!!!!!







「ルフィは…なまえの事を愛しているのかしら?」

きっかけはロビンのその一言だった。

ガレーラカンパニーさんで、新しい船と皆の怪我の回復をとお世話になる中、皆で一つの部屋で寝泊まりしてた時にポツリと落とされたその小さな爆弾。

正直、このルフィに惚れたはれたの色恋沙汰なんて…果たしてあるのか…?と、だって、ルフィだよ??って、サンジくんやナミちゃんが何とも言えないしょっぱい感じで頭を悩ませる中…まぁ、ほら、なんかすっごいちゅうされたし…本当の所はどうなんだ?って私も気にはなってたから、「で?どうなの?あんたちゃんと意味わかってあの時なまえにキスしたのよね?」、ってナミちゃんが何故かケンカ売ってるみたいにルフィの胸倉掴んで凄んでいれば、

ルフィはキョトン、とした顔で言った。

「ん?なまえを俺のモンにするって事だろ?俺はなまえが欲しいから食った!」

だから多分、ロビンの言った“愛してる”ってやつだな!


ニシシと笑うルフィに私はただ全身の血が沸騰するみたいに、顔が熱くて仕方なかった。


愛してる、なんて…ずるいよルフィ…。






異世界で、愛を知ってしまった私…、もう、どうやって帰ればいいのかなんて分からなかったし、そもそも帰る術も変わらなかったけど…。



かくして、一味解散の危機がチラついたこの一件。

ルフィなら、どんなに大きな壁も乗り越えてしまうんじゃないか、ってこの時の私はそんな呑気な事を考えていて…、その後のスリラーバークでのゾロくんとクマって奴のあのやり取りを目の当たりにして…私は自分の弱さに嘆いた。

仲間一人も、守れやしない。なにがヒーローだ、って…。

そしてシャボンディ諸島にて、あのクマ野郎と再びの対峙をし…、完全に心を折られてしまった。

伸ばした先のルフィの手を掴むことが出来なくて、私は一人、また一人とクマ野郎に消されていく大切な仲間達を血を吐きながら見っとも無く嘆いている事しかできなかった…。


ヒーローとして、初めて壁に潰されてしまった日だった。


手に嵌められた錠は、海楼石だろう。

仲間を守れなかった事に心神喪失状態の私を、海軍の人達は能力者だから海楼石が効いてい居る、と勘違いしたまま…私のこの不思議な能力を海軍側は重く見たのか、インペルダウンとか言う…元の世界ではタルタロスに当たるであろう監獄へと幽閉される事となった…。

馬鹿な人達。私にこんなもの…効かないのに、でも、逃げ出す気力も無くなるくらいに心がぽっきりと折れてしまって…されるがままに牢へとぶち込まれた。

ヒーローが投獄って…まじ笑えるー、って…ね。

まぁ、結果としてその事がきっかけでちょっとした世界的に大きな大混乱のきっかけになってしまったのだけれど!

だって!まさかのアラバスタで会ったルフィのお兄ちゃんと同じ牢に入るなんて思わなくない!!??
死んでた心が急に生き吹き返したよね!

お互い、「「…あ。」」、ってめっちゃ気まずかったよね。てか、え?お兄さん何でここにおるん?つかまっちゃったん?え?一緒に逃げよっか??って、めっちゃ話したもん。

能力者と勘違いされてる事を良い事に、つっても、クソみたいな拷問に下手に怪我治すとバレるから回復の個性を抑え込みつつ看守を騙して大人しく血塗れで鎖につながれてたけどさぁーー!!マジで覚えてろよ?ってちょう怒りみMAX!!だったよね。

牢の中では、エースさんの他になんか魚人族?ってジンベイさんって人とも知り合った。

エースさんは、黒ひげって人を追って海を逆走してたらしい。んで、捕まっちゃって…、エースさんの船の白ひげさんって人はきっと助けに来ちゃう、そしたら世界政府との全面戦争になってしまう事をとても気に病んでいて…、そんな折。まさかのまさかでルフィくんがこのインペルダウンへ乗り込んで来た、となんかめちゃくちゃ後光射すレベルで絶世の美人さんから聞いた。

その時めっちゃ目線で殺されそうになったんだけど…。

まぁ、とりあえずこりゃヤベェ事になった。しかもエースさんの護送まで時間も無い、さてどうしよう。って考えた末に…、多分、ルフィはココへ間違いなく来る。でも、恐らくエースさんは先にマリンフォードへと護送される方が早いと踏んだ私はずっとおもッ苦しく付けられていた手錠をじゃらりと解けば、目ん玉ひん剥いて驚く二人に

「しぃー、静かに、私ちょっとこれから消えますけど、ちゃんとここには居るので。」、と私の言う事にチンプンカンプンしてる二人を他所にバサバサと身に纏っていた服を脱ぎ始めて、エースさんがめっちゃ狼狽えてたよね。

「お、おおおま、えっ!?なぜ服を脱ぐ!?」
「あ、先に透過すんの忘れた。すんませーんお見苦しい物を!」

いやべつに、良いモン見れたわ…、とかなんかブツブツ言ってるのは聞かなかった事にして…、スゥーと身体を透過の個性で消した。
服まで透過できないから言わずもがな素っ裸だがな!!

そしてその素っ裸の状態で、エースさんの護送に私はちゃっかりとついて行ったわけだ。ま、その際私が居ない事にちょっとした騒ぎになったけど…、事は火拳のエースの公開処刑の方が優先されたわけだ。



「大丈夫、貴方はルフィの大事な兄弟…、絶対に私が死なせない。」

ぽそり、と護送船に拘束されたエースさんの耳元で囁けば、彼は少し泣きそうな顔をして…消えそうな声で「来るな…、ルフィ、」って天を仰いで声を漏らした。







“もう絶対にこんな事するな”って、言ったルフィの言葉を早々に破る事になる私。

平和の象徴にならない、この世界の正義に私の中の正義は噛みつき。この戦争を切っ掛けに私の首にとんでもない額の懸賞金がかけられる事になった訳だけど…私が知るのはもうちょっと先の話。

結果として火拳のエースは助かった。白ひげさんも、あの場を死に場所にしようとしてたけれど。そんな事、私の正義が許さない。

それは世間が知る事は無いけれど…。

だって、世間では二人は死亡した事になってるし…、私はあの戦争後から行方不明となってる。

エースさんを開放して後は撤退するだけだ、ってなった時に襲い掛かった海軍大将の赤犬の拳に…、身体の限界が来ていたんだろう、ルフィは一歩もその場から動けなくて…、もう、身体が勝手に動くなんて事、今までたくさん経験したけれど。
あの時は本当に、無意識だったと思う。ソレがまるで息をするように当たり前だ、と言わんばかりに。

私は襲い来る熱の拳からルフィと、ルフィを守ろうとしたエースさんを庇って…その身を滑り込ませて身体を焼いた。

こんなちっぽけな身体一つ、犠牲にしたところで何が守れるのか。
私のお腹をぽっかりと簡単に貫通した拳は、エースさんの身をも焼き尽くして…、私はルフィにとって一番酷な事をしてしまった。

目の前で、兄を殺されたルフィ。

目の前で、私の身体が焼かれて…、いや、もうね、ちょうグロいっしょ。身体上下で真っ二つになったわ…。
心が壊れてしまったルフィに、私は身を焼かれるよりも苦しくて…、うっかり世界滅ぼしそうになったわ…本当…。


ごめん、ルフィ。もうちょっと…待ってね、私…大丈夫、身体くっ付くから。バケモノみたいだけど、私の個性がまだ働くから…、今はどうか先に逃げて、。

戦火の混乱の中、小娘一人死んだだけ。と思っている人達の目を掻い潜り、個性で身体を再生し…、エースさんにオーバーホールの力を施した。

そして、瀕死の白ひげさんと共に、エースさんもろとも忽然とあの場から消え去り…、しかしエースさん死亡の映像は世界に流れたわけで。海軍側はこの事をもみ消したみたいだった。

まず、あの怪我でエースさんも、白ひげさんも助かるわけが無いと。踏んでるんだろうね。

















「なまえ…本当に、お前には感謝してもしきれねぇ。」
「いやいや、そんな止めてくださいよ!当たり前の事をしたまでですから!」

ちょっと大きめのカバンと。

この二年の間で相棒になった眼つきの悪い鳥さんことばっちゃん。

なにやら私が世界を渡ったのにはかなり大きな力が働いていたようで…、ええ、なんか、私…動物さん達の王様になりました…?

それと…元の世界へも、帰れないと…ばっちゃんから聞いた。

向こうには、ちゃんと向こうの私が存在する。
それを聞いた時は複雑だったけれど…まぁ、死んだとか行方不明扱いになってないだけマシか…と開き直る事にした!


白ひげさんは、結局一命をとりとめられたけど…寿命には勝てず、この優しい村で仲間の、家族の皆さんに見守られて息を引き取った。

エースさんは、私が意地でも、とあの時焼かれた内臓を修復し、命の鼓動を動かした。

いらない事をしてしまったかもしれない。でも、ルフィの大切な家族を失わせるわけにはいかなくって、無我夢中だった。



ルフィは…まだ私達が生きているのを知らない。
私は行方不明扱いだけれど、事実上死亡したとの線が濃厚ともとれる新聞の内容だったし…、ああ、ほんっと、これからあの太陽をおがみに行くと言うのに、緊張して手汗が止まらないのがウケる。


「なまえ、ルフィの奴…すげぇ手のかかる奴だけどよ、まぁ、なんだ。宜しく頼むよ。」
「…うん、エースさん。…あ!、ルフィがエースさんのお兄さんならさ、私にとってもお兄ちゃんだね?」

ええ?って驚くエースさんに、私はいひひって笑って、


「わたし、ルフィの女だからさ!!」


じゃぁね、またね、



三日後じゃなくて、二年後、あの場所で。また、


そのメッセージを胸に、今から大好きな仲間達の元へ私は空を駆けていくよ。
















「…っっルフィーー!!!!!みんなぁあ!!!ただいまぁ!!!!」





「「「「「「「「なまえ!!??」」」」」」」


「…………なまえ…?。………なまえっっ、なまえ!なまえ!!!」



目に沢山の水たまりを浮かべる彼に飛びついて、驚く声といっしょにガブリと噛みついた私を。
ルフィは痛いくらいに抱きしめて、サニーちゃんの背に一緒に倒れ込んだ。


この船の出航を、もう誰にも邪魔はさせない。

花嵐咲き乱れる中、動物さん達が追って来た海軍達を足止めしてくれて…私はルフィに、そして大好きな皆にもみくちゃにされて…もう誰の涙で濡れてるのか分からないくらいぐちゃぐちゃで…しかもサンジくんに至っては血にまみれてるし!!


長い様で、短かった二年。

私は不本意ながらも数日後に“化け狐のなまえ”と、世界に名をはせる事になってしまって。

ルフィからは、泣きながらすげぇ怒られて、そして…、だいすき、っていっぱいして…、だいすきって、いっぱいされた。



だいすき、だいすきルフィ。

ルフィのお日様みたいな笑顔が、つも私を照らしてくれて。とても心地が良い、君は私の太陽だ。




もう絶対に私を離さない、って言うルフィは、今日も腕をぐるぐると私の身体に巻き付かせて

あっちに、こっちに、って引っ張られる日々だ。

そしてサンジくんに怒られるまでがセット。








私の異世界生活は、こうして幕をあげたのです。



「なまえーーーー!!おれたち!ケッコンしよう!!」

「「「「「「はぁあああ!!????」」」」」
「あら…プロポーズね?」
「ヨホホホホ!なまえさんのウェディングドレス姿…、ヨホっ、パンツ、見せて貰ってもいいですか?」

「ちょ、ちょっと!!ルフィ!!アンタ意味わかって言ってんでしょうね!!?」




「バカにすんな!!なまえがおれの子供を産むってことだ!」







茶ぁ…、吹いたわ。


もどる